たとえばオーガニックコットンの肌ざわりを思い浮かべてください。自然素材ならではのあのやさしい肌ざわりは、化学繊維で再現できるものではありません。家だっておんなじです。自然が育んだ木材で建てた家は、私たちをやさしいぬくもりで包んでくれます。木の香り、やわらかい手ざわり、木目の美しい肌合い…、そう、木の家は私たちの五感を癒してくれる。だから、住み心地がとってもやさしいのです。
では、どうして木は五感を癒してくれるのでしょうか。それは木という素材の特徴に秘密があります。木は無数の細胞のあつまりからできていて、この無数の細胞には空気が含まれているのですが、この空気が熱伝導をやわらげているんですね。だから、熱伝導が高い石や鉄のように、冷たくなりすぎたり、熱くなったりはせず、ぬくもりを感じさせてくれるわけです。また、木の表面には微細な凹凸があって、光を反射せずにやわらげてくれます。それが美しい木目とあいまって目にやわらかい風合いをかもし出し、その風合いも、時とともに美しく年をかさねていきます。家はずっと暮らしていく場所。だから住む人にやさしい木は、家を建てるのにぴったりな材料なのですね。

木は構造材として弱いというのは間違っています。比強度という専門的な値があるのですが、これは同じ重さあたりで見た強度の違いで、それで比べると、なんと木はコンクリートや鉄よりも強いのです。木は中空の管のような細胞が無数にあつまってできたハニカム構造をしているので、実はとても強度があって、しかも軽い。建物が重いと、たとえば地震のときなど、自身の重さを支えきれずに倒れてしまうので、そうしたことからも木は材料として理想的なものですね。
また、長持ちしないというのも間違った認識。木の敵は湿気とシロアリ。これらの対策をしっかりとした施工で家を建てれば、とても長持ちします。
法隆寺や平泉の中尊寺金色堂など驚異的に長持ちしている木造建築物が、それを実証
していますよね。

