第5回
監修・執筆: ファイナンシャル・プランナー(認定者)
島田昌夫

●団体信用生命保険って何?
このコラムは、住宅ローンや税金に関する私の相談事例をもとに、毎月耳よりな情報をお届けしていきます。(1)上手な住宅資金づくり (2)効率的なコストカット方法 (3)税制関連の最新情報 といった切り口で適宜ご紹介していく予定です。皆様の家づくりにお役立ていただければ幸いです。


Q
公庫を利用しようとしており、団信(団体信用生命保険)にも加入するつもりですが、団信の保険料は、いつどのように払うのでしょうか。(36歳・公務員)

A
持ち家派メリットのひとつが、団信の加入です。万が一の際は、この団信の保険金でローンがゼロになるため、住宅コスト分の死亡保障が減らせます。ここに、生命保険見直しのきっかけが生まれてくるわけです。ところが、団信加入の意味や団信保険料とローン金利との関係について知らない方が意外と多いようです。

 まず、住宅金融公庫では、団信加入が強制ではなく任意です。加入した場合は、ローン返済とは別に毎年1回保険料(正式には特約保険料といいます)を支払うことになります。1年目の保険料は資金受取日に資金と精算する形で、2年目以降は口座引落しで払い込むことになります。一方、民間ローンの場合は、団信加入が融資の条件として義務付けられています。店頭のポスターやパンフには、たいがい「団信保険料は不要です。当行がお支払いします」と書かれていますが、金利の中に織り込まれていると考えてください。別途支払う必要がないだけで本当の無料ではありません。
通常は返済金額に含まれた形で支払うことになります。

この織り込まれている金利が、大体何%くらいかも把握しておきましょう。公庫団信では、保険料(正式には特約保険料といいます)が、元金1000万円あたり年払28,100円です(元利金等35年返済の場合・平成15年7月現在)。試しに「1000万円分の28,100」を計算してみてください。答えは、約0.003。つまり約0.3%ですね。おおざっぱな計算ではありますが、これが、民間ローン金利に織り込まれた団信保険料分と考えてかまいません。団信保険料が金利以外にかかるローンコストの一部であることが分かった上で、基本的には加入をおすすめします。掛け捨てですし、所得控除もできませんが、団体加入であるため一般の保険に比べかなり割安なのです。

なお、公庫の団信は中途加入も再加入もできませんので、お気をつけください。また、返済する方の健康状態が悪いと、加入できません。ということは高血圧症などの持病のある方は、団信に加入できず、それゆえに民間金融機関からは借りられない可能性があります。しかも団信なしで公庫ローンを組んだ場合、生命保険の見直しの方向がふつうとは逆になってしまいます。つまり保障額を減らす方向ではなく、団信のない分、保障額を増やす方向になります。既往症の程度によっては加入できる「第二団信付きの住宅ローン」もありますが、当然金利はふつうの団信より高めです。家族の健康が、住まいづくりのコストに直結している事実をしっかり心に留めておきましょう。

公庫の団体信用生命保険について詳しく知りたいときはhttp://www.jyukou.go.jp/yusi/hoken/kouko.htmlへ。
point4 掛け金たった数万円の団信にも、マネープラン上の大きな意味がある。

 
一般的サラリーマンの必要死亡保証額の推移

※本コラムの内容は、2003年5月現在のものです。本掲載記事を許可なく転載することを固くお断り致します。
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