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一戸建てvsマンション!資産価値や費用面で徹底比較

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住宅購入時の選択肢は、戸建てとマンションに大きく分かれます。
どちらにも良いところがあるので迷ってしまう......という人もいるでしょう。
どちら派なのか決まっている人も、そうでない人も、あらためて戸建てとマンションのメリット・デメリットを比べてみませんか? 
今回は、資産価値や費用面など気になるポイントごとに徹底検証します。

「費用」「生活」「資産価値」、3つの判断ポイント

好みやイメージも大切ですが、それぞれにメリット・デメリットがあります。
また、費用や生活面など、どこを重視するかによっても評価が異なるため、ポイントを分けて考えるのがおすすめです。
価値観は夫婦であっても違いますし、状況の変化で将来的に変わることもあります。
結論は多角的、かつ長期的な視野で出したいですね。
そこで、判断のポイントを「費用」「生活」「資産価値」の3つの面からご紹介します。

費用面は戸建てに軍配?

費用は初期費用、建設費用、維持費に大別されます。
マンションや分譲一戸建ての場合、初期費用は手付金程度です。
もっとも、手付金は支払価格に充当されるため、厳密にいうと初期費用というより前払い金といえます。
土地から注文住宅を購入する場合は、土地代を先行して支払う必要があるため初期費用は多く必要です。
住宅ローンが借りられるのは建物が竣工したあとですので、自己資金がない場合は土地代の先行融資を受ける必要があります。資金繰りの面だけでいうと、土地から購入する注文住宅はマンションに比べてやや煩雑になります。

戸建てとマンションの建設費用を比較

住宅支援機構の「2016年フラット35利用者調査」によると、住宅の種類ごとの土地代を含めた平均価格は以下のようになります。

住宅の種類別 2016年度全国平均の比較

  • 注文住宅  3319.8万円
  • 土地付き注文住宅 3954.7万円
  • 建売一戸建て  3337.8万円
  • マンション  4266.7万円

立地や家のグレードなどで個々の差はありますが、戸建てはすべて3,000万円台なのに比較して、マンションは4,000万円を超えます。
平均からいうとマンションの方が価格は高めのようです。

戸建てとマンション、諸経費の差は

マンションの場合、修繕積立金や管理費、駐車場代などが毎月発生します。
一戸建ての場合もメンテナンス費用はかかりますが、自分のペースで用意できるのでやりくりはしやすいでしょう。
ただし、自分で準備しなければならないため、しっかり貯蓄計画を練っておきたいところです。

初期費用や維持費は一戸建てとマンションとでは特色が違いますね。
物件価格に関しては、マンションの方が高めの傾向であるということも知っておきましょう。

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生活面は好みが分かれる

日々の生活や住環境面では、どういった違いがあるのでしょう。
それぞれメリット・デメリットを見ていきます。

マンションのメリット・デメリット

マンションは、オートロックや管理人の目などセキュリティーがしっかりしている点が安心です。
建物が大きくて高いことが多いので、日照面は戸建てよりも優位なケースが多いでしょう。
共用部分のメンテナンスは管理人や管理会社が行ってくれるのも高ポイントですね。
ただし、完全に人任せという姿勢ではいけません。
管理組合の一員として維持管理にはしっかり目を配っておく必要があります。
維持管理の基本方針や方法は、あくまで住人主導で行うものだからです。
また、管理計画がしっかりしていないと管理費・修繕積立金が値上がりする懸念もあります。

マンションのデメリットとして挙げられるのが、プライバシーが保たれにくく、騒音にも気を使う点です。
そのほか、リフォームに一定の制限がかかることもあります。
自室部分は原則自由なのですが、工事時間や音など、近隣への配慮が必要です。
また、リフォーム内容によっては管理組合の許可が下りないこともあり得ます。
リフォームを検討する際は、事前にマンション規約や過去の事例を確認しておくとよいでしょう。

戸建てのメリット・デメリットは

戸建てはマンションと違い、独立した建物です。
そのためプライバシーの確保やリフォームの自由度などでメリットがあります。
騒音も、一定の配慮は必要ですが、マンションほど気にすることはありません。
庭があり、床面積もマンションより広めですので、走り回る子どもがいる世帯には特にうれしいですね。
また、注文住宅であれば自身のこだわりの内装や間取りを実現することも可能です。
将来的に二世帯住宅にしたり、庭が広ければ子どもの家を隣に建てたりといった選択もできます。

自由度が高く、子育て環境も優位に感じる戸建てですが、日照が周辺環境の変化で左右されやすい、セキュリティー面は自衛しなければならない、という点には注意したいところです。

資産価値は一戸建てが有利か?

購入時にはあまり意識しないかもしれませんが、予想外の転勤や引っ越しで住宅を売却する可能性も。
そうした事態に備えて、将来の売却資産価値についても考えておいて損はありません。
残念ながら、建物の資産価値は基本的に下がります。
ただし、戸建ては大規模リフォームや建て替えで建物の価値が上がる余地が大きいです。
耐震性や構造がしっかりしていれば、購入時と同等まで価値を引き上げることも可能かもしれません。
マンションでも、リフォームやハウスクリーニングにより部屋の価値を上げることは可能ですが、マンション全体の価値を変えることはできない以上、大幅に上げるのは難しいでしょう。

戸建てとマンションの資産価値

戸建ての場合、資産価値のうち土地の占める割合が大きいです。
土地は価値が下がりにくく、立地が良ければ上昇し続ける可能性もあります。
マンションも土地の持ち分はありますが戸建てに比べると小さく、資産価値という面からは戸建ての方が有利な傾向にありそうですね。

リスクも知っておこう

火事や災害のリスクもあります。一般に、マンションは戸建てより構造がしっかりしているので、災害に強いとされています。
しかし、マンションを支える基礎や壁などが被害を受けた場合には修繕が必要です。修繕積立金が足りなければ臨時支出もあり得ますが、臨時支出は管理組合の合意といった煩雑な手続きを経なければならず、簡単ではありません。
また、被災リスクは両者ともにあり、一概にマンションだから安心、というわけではないのですね。

将来のことも考え、よりベストな住宅を購入しよう

戸建てとマンションを比較した結果、費用面は出費の傾向がかなり異なることが分かりました。
生活面では、管理が手厚くリフォームの自由度の低いのがマンションで、セキュリティー面では自衛が必要ですが戸建てはリフォームの自由度が高いのが魅力です。
さまざまなリスクや注意点はありますが、自分で対策が取りやすいのは戸建てかもしれません。
さらに、戸建ては資産価値の面で見ても有利といえるでしょう。
住宅購入の際は、これらを考慮して自分にとって最適な選択をしてくださいね。

参考:
4.住宅購入後の維持費|知るぽると
フラット35利用者調査|住宅金融支援機構
2016年度フラット35利用者調査|住宅金融支援機構

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