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金利だけじゃない!住宅ローンにおける銀行選びのポイントは?

630 1711-1A_33000000553.jpg住宅ローンでは、提携ローンだけでなく自分で好きな銀行や金融機関の住宅ローン商品を探すこともできます。
選ぶときは毎月返済額に直結する「金利」に目が行きがちですが、金利だけを重視した場合、かえって損をすることも。
総合的にお得な住宅ローンを選ぶためには、どうような点を押さえておけばいいのでしょうか。

3つの金利タイプを知ろう

住宅ローン選びで失敗しないために、まずは金利タイプごとの特徴を知っておきましょう。
金利タイプは、主に「変動金利」、「全期間固定金利」、「固定金利期間選択型」の3つです。

1 将来の返済額は未定だけど、金利低めの「変動金利」

変動金利は、金利変動に合わせて返済額が毎月変わります。通常、金利の見直しは半年ごとですが、返済額に反映されるのは5年ごとです。
返済額が急激に増えることがないよう、見直し後の返済額はそれまでの1.25倍以内に抑えるよう決められています。ただし、これはあくまで「返済額は1.25倍以内」というルールであって、適用金利は市場に合わせて上昇します。
金利が急上昇しているのにも関わらず返済額が抑えられてしまうと、返済していてもなかなか元金が減らない、という事態になることも考えられます。
変動金利を選ぶ場合は、金利が急上昇する局面で注意が必要です。

2 返済額が変わらない!安心の「全期間固定金利」

最初の金利が返済終了まで続く全期間固定金利。
これには、「返済額が変わらない(上がることはない)」「返済計画が立てやすい」といったメリットがあります。
安心感がありますが、当初設定される金利は変動金利よりもやや高めです。
ただ、高めといっても近年は低金利状態が続いています。歴史的に見れば、かなりの低金利で全期間固定金利を選択できる、と考えていいでしょう。

3 一定期間の返済額を確定できる「固定金利期間選択型」

固定金利期間選択型を選ぶと、2年、3年、5年......など、一定期間は契約当初の金利が適用されます。
固定金利期間終了後は、再度固定金利選択型を選んだり、変動金利を選んだりすることが可能で、見直し時点での金利で返済額が決定します。
変動金利と異なり、固定金利期間終了後の金利見直しにおける返済額の上限はありません。

そのほか、2つの金利タイプを組み合わせて借り入れするという方法もあります。
たとえば、夫婦それぞれでローンを組む場合に、片方が固定金利で、もう一方が変動金利、というケースや、世帯主が1人で固定金利と変動金利のローンを借り入れる、といった方法です。

このように住宅ローンにおける金利の選択肢は多いですが、銀行や金融機関によっては取り扱いがない金利タイプもあります。銀行の比較をする前に、どんな金利タイプがいいのか考えておくといいですね。

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お得さ重視なら、諸経費も含めた総返済額を考えよう

お得な住宅ローンを選ぶためには、金利による返済額だけでなく諸経費も視野に入れて考えたいです。
住宅ローンの諸経費にはどんなものがあるのでしょうか。主なものをご紹介します。

事務手数料・保証料

定額制・借入額に応じた一定割合など、銀行により料金が変わってきます。
事務手数料と保証料が両方かかる場合もあれば、事務手数料のみ、というケースもあります。

団体信用生命保険料

団体信用生命保険も加入義務のある銀行がほとんどとなります。
「死亡・高度障害状態」という基本的な保障の団体信用生命保険は無料という住宅ローンが主流です。
ですが、死亡・高度障害だけでなく、より広い保障を得たい場合、一般的には有料になります。
ガン・急性心筋後続・脳卒中などをカバー、ケガや入院による就業不能状態を保障する......など多くの団体信用生命保険があり、金利が0.2~0.3%程度上乗せされるものが多いです。

印紙税

抵当権設定の契約書にかかる印紙税で、借入額に応じた印紙税がかかります。
近年はペーパーレス化が進み、「契約書不要=印紙税も不要」という銀行も登場してきましたが、まだ多くの銀行で発生します。

抵当権設定の登録免許税と登記手数料

登録免許税は借入額に応じて決まります。登記手数料は登記の専門家である司法書士への報酬です。

上記のうち、登録免許税は税率が決まっているので住宅ローンの選択によって経費が変わることはありませんが、そのほかの諸経費は銀行ごとに内容・料金が異なります。
諸経費の計算は一見難しそうに見えますが、借入額と、どの団体信用生命保険に加入するかが分かればすぐに出てきます。電話で問い合わせたり、銀行サイトの無料シミュレーションを活用したりして諸経費も含めて総返済額を比較してください。

意外と重要な「使い勝手」

金利や諸経費といった金額的な視点も大切ですが、長い返済期間を考えると、返済中の使い勝手も重要です。
たとえば、近くに店舗のある銀行を選べば困ったときや条件変更を相談したいときなど、すぐに対面で話をすることができます。
インターネット銀行の場合は原則店舗がないため、電話やネット相談の対応がしっかりしているのかチェックしたいです。

繰り上げ返済や金利変更など、手続き方法の簡易性や手数料も大切です。
たとえば、「繰り上げ返済は100万円から」という制限を設けている銀行もあります。
最近は少額でもどんどんできるようになりましたが、手数料がかかる銀行とそうでない銀行があるので確認することをおすすめします。
繰り上げ手数料無料としている銀行でも、無料なのはインターネットで手続きする場合のみで、店頭手続きは有料というケースもあります。
実際にどのように返済をしていくのか、具体的に考えて比較しましょう。

ポイントや金利優遇にも注目しよう

住宅ローン口座と給与の振込口座を同じにすると金利が優遇される、借入先の口座を返済口座に指定すると事務手数料が引き下げられるといった住宅ローンの優遇もあります。
また、銀行独自のポイントが貯まりやすくなるポイントアップサービスのような付加価値がつくことも。
長期的に返済が続くので、こういったメリットに注目するのもおすすめです。

今後の付き合いを視野に入れ、他サービスもチェック

住宅ローン以外の側面から銀行を評価する、という方法もあります。
将来にわたって長く付き合える銀行を選ぶのです。
たとえば、将来のリフォームを想定してリフォームローンの取り扱いがある、資産運用や遺産相続まで相談できる、などのサービスまで含めて考えます。
住宅ローンは住宅ローンと割り切って借入先を決めるというのもいいでしょう。
ただ、住宅ローンで長い付き合いになる銀行だからこそ、幅広いサービスがあると役に立つ日が来るかもしれません。

銀行選びは「損得」と「総合力」で考えよう

考えるポイントが多い銀行選びですが、お得さを求めるならば諸経費も含めて検討しなければいけません。
また、お得さだけでなく利便性や今後の付き合いについても気になるならば、商品力やサポートも重視したいです。
広い視野からみて、最善の銀行を選びましょう。

参考:
II.新たに住宅ローンを借入れする|知るぽると
みずほネット住宅ローン金利一覧|みずほ銀行
特典|楽天銀行

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