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家族の絆、家の象徴「シンボルツリー」の効果や選び方

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庭は物置や駐車場のような機能的なスペースであるだけでなく、家族のイベントスペースや憩いの場としても重要です。
さらに最近は、家の魅力や外観を引き立てる存在として、庭に植える「シンボルツリー」が注目されています。
家づくりと一緒に考えたいシンボルツリーについて、効果や選び方を紹介します。

家族の絆に、シンボルツリー

シンボルツリーとは名前のとおり、家のシンボルとなる木のこと
新築の家と庭は新しくてきれいな反面、無機質になりがちです。
そこに木が植わると庭に彩りが増して印象が柔らかくなり、庭と新しい家に温かみが増すでしょう。

新居に植える木は、新しい家の記念樹としての意味も持ち合わせています。
新しい家で家族とともに成長していくシンボルツリーは、家族の絆や住まいの象徴として大切な存在になるでしょう。子どもが誕生するタイミングで新居を購入する家族も多いもの。
そういった家族なら、子どもが生まれたお祝いとしてシンボルツリーを植えるのもいいですね。

シンボルツリーで家の魅力アップ

「庭は芝生を植えるから木はいらない」「カースペースに庭の大部分を割かれるので、木を植える余裕はない」などと考えてはいませんか?
しかし、庭に木を植えることで建物の魅力が深まることもあるのです。
木が外観のアクセントになって見栄えがよくなったり、その家らしい個性が生まれたりします。

また、高低差のある木を植えることで奥行きが出て広く感じさせる、広い庭に木を植えることで引き締まった印象になり広さがより引き立つ、などの効果が期待できます。

シンボルツリーは1本立ちの木を植えることが多いですが、株立ちの木を選ぶ人も。
特に決まりがあるわけではないので、メインとサブの2本を植えたり、複数の木を配置したり、好みに合わせて決められます。

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シンボルツリーは木の特徴を知って選ぼう

シンボルツリーを選ぶには、どのような点に注意すればいいのでしょうか。
木によって個性があるので、特徴を知って自分の庭と相性のいい木を選びましょう

小さな庭におすすめの「低木」

広さのない庭に高さのある木を植えてしまうと、日照が少なくなったり、圧迫感を感じてしまったりするので、低い木がおすすめです。

アジサイ

梅雨どきに咲くことで知られるアジサイ。
丈夫なので、乾燥しないよう気をつければしっかり育ちます。
花の種類や色が豊富なので、好きな花を選ぶ楽しさもあります。
冬は落葉して枯れ木のような外見になりますが、根は生きているので春が来ればまた元気に育ちます。

ナンテン

常緑もしくは半常緑性の低木です。丈夫な性質で栽培しやすく、狭い場所でも育ちます。
濃い緑色の葉と、鮮やかな赤い実のコントラストも美しいです。ナンテンは昔から「難転(難を転じて福となす)」とも通じるため縁起のいい木といわれています。

ユキヤナギ

低木で、長い枝が特徴です。春には垂れた枝先に小さな白い花をたくさん咲かせます。
寒さ暑さに強く育てやすい木で、日当たりのいい場所を好みます。

存在感がたっぷりの常緑高木

高さのある木はシンボルツリーの代表格です。
常緑樹は落葉しないので庭の手入れが楽で、冬でも緑を楽しめます。

  • シマトネリコ

    涼しげな印象のシマトネリコは、5~6月に白くて小さい花を咲かせます。
    立ち姿のバランスがいいので、小さくとも見栄えがいいです。半落葉なので、冬に葉を落とすこともあります。
    寒さにやや弱いですが、日陰でも育ちます。

  • オリーブ

    秋には実もなり、自家製のオリーブ漬けやオリーブオイルも楽しめます。
    1本だけでは実をつけにくいので、実も楽しみたい場合は2種類以上の品種を身近に植えておくといいでしょう。実がならなくとも5~6月には花を楽しめますし、銀葉の美しさもオリーブの魅力です。
    比較的乾燥に強く、やせた土地でも育ちます。

  • ヤマモモ

    赤いかわいい実をつけるヤマモモ。
    雌雄異株なので1本では実をつけません。
    果実を実らせるなら雌株・雄株両方が必要です。
    葉がしっかり茂るので重厚感があるうえに、成長すると10m以上になることも。
    小さい庭には不向きかもしれませんが、広い庭には映えそうです。

季節の移り変わりを感じられる落葉高木

落葉樹は冬に葉が落ちます。
掃除の手間は増えるかもしれませんが、それも家族のイベントと考えて楽しんでみるのもいいでしょう。

  • サルスベリ

    百日紅(ひゃくじつこう)との別名もあるくらい開花期が長く、7~10月にかけて花が咲き続けます。
    濃い紅色の花が多く、盛夏から残暑の日差しに負けない存在感を発揮するでしょう。
    秋の紅葉を経て、冬には葉が落ちます。
    葉が落ちる時期は幹があらわになりますが、幹肌のツヤも見どころです。

  • ヒメシャラ

    6~7月にツバキに似た花を咲かせます。
    夏の若葉は青空と相性がよく見た目もさわやかです。
    幹肌に美しい赤褐色の模様があることも人気が高い理由のひとつ。
    全体的に柔らかな外観の木で、さまざまなタイプの家に溶け込みやすいです。
    成長もゆっくりしたペースとなっており、家族の歩みとともに少しずつ大きくなることでしょう。
    寒さはやや苦手で、乾燥にも弱いため、植える際は専門家に相談することをおすすめします。

  • カエデ

    カエデはなんといっても美しい紅葉が特徴で、赤・黄・橙・複色など多彩な色彩を目にすることができます。
    紅葉以外に、4~5月には花が咲き、夏には新緑の葉を楽しめるのも魅力です。
    初心者でも育てやすいとされますが、暑さにやや弱いので注意しましょう。

※上の例は、一般的な品種についての特徴となります。

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家や目的に合ったシンボルツリーを植えてみよう

さまざまな木があるので、どんなシンボルツリーを選べばいいのか迷うこともありますね。
そんなときは、庭の立地から種類を絞ってみてください。
木を植える場所を先に決めて、その場所の日照状況や、スペースに合わせて植えられる木をピックアップします。

もしくは、シンボルツリーの目的から決める方法もあります。
木陰をつくることや目隠しが目的なら、常緑樹が適していますし、自然と親しみたいなら、花が咲きやすい木や紅葉のある木を選んでみてはいかがでしょうか。
なお、塀の代わりに木を植えるのもおすすめです。
特に広さが十分でない庭の場合、塀よりも印象の柔らかい木を利用することで圧迫感なく塀と同様の効果を得ることができます。

魅力がいっぱい、シンボルツリー

シンボルツリーは新居の象徴にしたり、家族の想いを込めたりすることができます。
しかし単なる記念樹ではなく、機能的に家や庭の魅力を引き立てる効果もあります。
この機会にシンボルツリーの植樹を検討してみてはいかがでしょうか。

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