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食洗機を使いこなしてストレス軽減。余裕のある生活を!【後編】

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使いこなせば家事が格段に楽になる「食洗機」。今回は前回に続き、食洗機を使いこなすコツをご紹介します。

食洗機に入れる前に!固形物や残菜は取り除きましょう。

食器を入れてスタートボタンを押すだけ......と言っても、食べた食器をすぐに放り込むことはできません。食洗機に食器をセットする前に、予洗いをする必要があります。

「え?結局事前に洗わないといけないの?面倒臭い......」と思うかもしれませんが、洗剤をつけてゴシゴシと食器を洗う必要はありません。食べ残しやゴマ、魚の骨、つまようじ、輪ゴムといった残菜・固形物を取り除き、ソースなどの表面の汚れをサッと流せばOK。皿洗いで最も「面倒」と感じる油汚れなどは食洗機がキレイにしてくれます。

そのまま入れてもキレイに落ちないことも。こんな汚れには要注意!

汚れをしっかりと落としてくれる食洗機ですが、もちろんそのまま入れてもきれいに落ちない汚れもあります。鍋の焼け付き、グラタン皿の焦げ付きや、茶碗蒸しなどのこびり付きなどは、手で洗ってもなかなか落ちませんが、このような激しい汚れは、食洗機でも汚れが残る可能性があります。日常的な汚れではなく、焦げ付きや焼き付き、頑固なこびり付きなどは、一度手で洗い落してから食洗機に入れましょう。

また、カレーやソース、油炒めや煮込み料理などの激しい汚れが付着した食器は、キッチンペーパーで表面の汚れを取り除いたり、つけ置きしてから食洗機に入れることで、汚れ残りを防ぐことができます。他にも、予約運転で深夜に運転する場合など「すぐに洗わない場合」も、時間が経つと食器の汚れが乾いて落ちにくくなることがあります。運転までの待機時間がある場合、つけ置きしてから洗うことをおすすめします。

洗浄力アップのポイントは、汚れ具合に応じたコースと洗剤量!

洗い上がりを良くするには、適したコースを選ぶことや、洗剤量も大切です。例えば、いつもより油分が多い場合や、食事から時間が経って汚れが固まっている食器を洗う場合。食洗機には「強力」「念入り」といったコースがあります。「強力」「念入り」コースは「標準」コースに比べ、高温かつ時間をかけて洗浄するため、激しい汚れや乾き始めた汚れに適しています。機種にもよりますが、このような「強力」「念入り」コースでは、洗剤量も通常コースより多めに入れるよう指示がある場合があります。コースを「強力」に設定しても、洗剤量が足りていないと十分な洗浄効果が得られない可能性があります。取扱説明書や洗剤パッケージの指示を確認し、正しい量の洗剤を入れるようにしましょう。

その他に、多くの機種にあるコースとして「節電」「低温」といったコースがあります。これらは高温に耐えられないプラスチック製品などを洗いたい場合におすすめのコースです。「標準」コースに比べて低温で洗浄したり、ヒーターを使わず送風で乾かすため、熱に弱い食器を洗うことができる上、節電にもなります。ただし、このようなコースで汚れが激しい食器を洗うと、洗浄時の温度が高温まで上がらないため、十分に汚れが落ちない可能性もあります。「節電」というコース名に惹かれてつい使ってしまいそうですが、コースの特徴を理解しないまま使用すると、残念な結果になりかねません。汚れ具合や食器に応じて正しいコース、洗剤量で運転できているかを見直してみましょう。

ここだけは毎回お手入れ必須!「残菜フィルター」。

毎日使う食洗機。「楽できるのはいいけれど、食洗機本体のお手入れが面倒なのでは?」と思うかもしれません。実は食洗機の日々のお手入れはとっても簡単。食器を取り出したら「残菜フィルター」を洗うだけです。残菜フィルターには、排水の際に残菜が引っかかりますので、この箇所の掃除を忘れると、残った汚れが匂いやカビ、雑菌の繁殖の原因になってしまいます。残菜フィルターは、食洗機から食器を取り出した後に、毎回取り外し、柔らかいブラシなどでこすり洗いしましょう。常に清潔な状態にしておくことが大切です。また、残菜フィルターの奥に水が溜まっていることがありますが、これは故障ではありません。食洗機は、排水管からの臭いや害虫の侵入を防ぐために、フィルター下に水が溜まる構造になっています。庫内の水は運転の度に排水され、新しい水が溜まるため、衛生的にも問題はありません。

月に一回程度は本体のチェックやお手入れで清潔な状態をキープ。

それ以外のお手入れとしては、月に一回程度、庫内やパッキン、本体表面を拭き掃除します。パッキンや本体表面など、普段水がかからない箇所は、お手入れを忘れて汚れを付着させたままにすると、臭いや劣化の原因にもなります。また、カゴやノズルなどの部品は取り外すことができます。汚れが気になる時には部品を外して水洗いしたり、庫内を水拭きしたりといったお手入れで、食洗機本体を清潔に保つことができます。庫内の油汚れや水垢などが気になる場合は、市販の庫内洗浄剤を使用し、庫内洗浄することもできます。食器を入れずに庫内に洗浄剤を入れ、「お手入れコース」や「標準」コースなどで運転します。機種にもよりますが、庫内のお手入れにクエン酸などを使用できるものもあります。クエン酸は水垢(アルカリ性)の汚れを中和するため、水垢汚れが気になる場合におすすめです。
※庫内洗浄コースやクエン酸の使用などについては、機種により異なることがあります。必ず事前にお使いの機種の説明書でご確認ください。

誰が洗っても技術的な「差が無い」のもいいところ。家族にも「お手伝い」をお願いしやすい!

食後のお皿洗いを家族にお願いしてみたけれど、
「後でチェックしたら洗い方が雑......でも、せっかく手伝ってくれたのに文句も言いにくい」
「どうせなら、洗うだけじゃなくて、拭くところまでやっておいて欲しかった!」
「洗った後の食器が水切りカゴに乱雑に詰め込まれていて、せっかく乾きかけていた食器まで濡れてる」

手伝ってもらって「助かる」はずが、逆にモヤモヤ、イライラ。こんなとこはありませんか?食洗機なら、セットして洗剤を入れてボタンを押すだけなので、使い方され覚えてしまえば、「洗い方」に差はありません。洗い終わった後に乾燥までやっておいてくれるので、拭く手間もなく、翌朝取り出すだけです。残菜を取り除くなどの準備は必要ですが、油汚れなど「落とすのが大変な汚れ」は食洗機がキレイにしてくれるので、「洗い物」の技術的なハードルがぐっと下がります。これなら食後に「食洗機、お願いね~」と家族に手伝いを頼みやすくなりますし、「どうしてこんなに雑な洗い方なの!」とストレスを溜める必要も無くなります。

単に時短になるだけではなく、小さなイライラなどのストレスも軽減できる食洗機。気持ちに余裕ができると、他の家事や仕事にも集中できるようになります。みんなで使いこなして、楽しい家族の時間を増やしていきたいですね。