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家族とつながる家づくり

初めての戸建て住宅購入
2018.01.12

家を建てる建設会社を選ぶ時の注意点。こっそり教えます。

630 20180112諸橋M①pixta_25542574_M.jpg「新しい家が欲しい」
そう思った時にまず困るのは、どこに相談したらいいの?ということではないでしょうか。
多くの人が、家づくりの出発点で思い悩みます。
大半の人たちにとって、家づくりは一生に一度の大きな買い物。
とはいえ、建設会社や工務店に知り合いもいない方が大半でしょう。

まだ家を建てるかどうかもはっきり決まっていないので、安易に展示場に行くのも億劫だし、かといって、住宅業界に詳しくて、尚且つ、気軽に相談できる人もいない。

そんな人が意外に多いのかもしれないと思い、この業界で実務をやっていた者の意見が少しでも参考になればと、以下、書かせていただきます。

家の購入と車の購入って同じ?

家造りをする会社は、個人大工、工務店、ハウスビルダー、ハウスメーカー等々沢山あります。
実際のところ、ある一定レベル以上の家を建築できる「建設業の許可」を受けて建設業を営む会社の数は、全国約46.5万業者もあります。
平成28年度では、年間97万4千戸の家が建てられていますが、建築する業者が46万社もあることは驚きです。
日本で一番沢山の家を建てている積水ハウスは1社で1年間に約2.5万件もの家を建てていますし、パワービルダーと呼ばれる分譲業者なども年間何千棟も建てています。
多ければ良いと言うものでもありませんが、逆に新築を全く建てていない業者も相当数あるということです。
そんな沢山ある建設会社の中から1社に絞るのは、なかなか難しいことです。

例えば車を買う時、どのメーカーを選ぼうかと思った時には、選択肢に上がってくるトヨタ、日産、ホンダ、マツダ、ベンツ、BMWなどは、どの会社の名前も一度は聞いたことがあるので安心感もあるでしょう。

自動車のメーカーの数自体は少ないので、選ぶのもさほど大変ではありません。
(大変な方もいらっしゃるかもしれませんが)

また、自動車メーカーを選ぶ判断基準のひとつとして、性能などを客観的に判断できる数値が公表されています。
数値以外についても、デザイン、機能、価格などもわかりやすく、ユーザーが選びやすい体制が作られています。

もしその気になれば、お試しで運転させてもらえますし、もし気に入れば、試乗した車と同じ物がそのまま購入できます。
自動車は工場で作るので、同じ名称・品番ならば、どこでも同じ物が買えるのです。

しかし家の場合、特に注文住宅の場合は、購入する物を事前に見ることが出来ません。
一棟一棟、専用の設計図を書いて造るオーダーメイドなので、完成するまで現物を見ることが出来ないのです。

また、家の性能はなかなか事前にはわかりませんし(紙面上のデータでは表されても、実際に体感できないという意味です。)、同等レベルの住宅に試しに泊まってみることでさえ、モデルハウスの「宿泊体験」などのような特別な場合を除くと、ほとんど不可能です。

実際に家が完成してみたら、思っていたのと違うというのはままあること。
形の無いものを購入するからこそ、そういったリスクも発生するのです。

あなたが家造りで重視する点を考える

注文住宅は"見えない"ものを注文するのですが、建設会社によって得手不得手があります。
それは、お医者の中に外科・内科・精神化などの専門があるように、建築の中にも様々な分野があり、それぞれ得意な分野の専門家がいるからです。

従って、家を建ててもらう業者の選択については、まずあなたが家造りで重視する点を考え、それに合った業者を選んでいくような順序で始めるのが良いと思います。

あなたの希望、要望をピックアップし、優先順位を付けてみると、ご自身の理想や方向性が整理できるのです。
そして、その優先順位に対応できる建設会社を選ぶのが良い方法だといえるでしょう。

では、あなたの理想の家はどのような家でしょうか?
そして、どうしても譲れない点は、何でしょうか?

まずそこから考えて行きましょう。
ざっと挙げてみましょう。

  • ① 耐震性
  • ② 耐火性
  • ③ 耐久性
  • ④ メンテナンス性
  • ⑤ 断熱・気密性
  • ⑥ 居住性
  • ⑦ 環境(空気・音・光)
  • ⑧ 設計・間取の自由度
  • ⑨ デザイン性 
  • ⑩ 価格
  • ⑪ 会社の安心感 
  • ⑫ きちんとした施工
  • ⑬ アフターサービス


もちろん、この他にもいろいろあるかと思います。
このように重要視したい項目を書き出し、優先順位をつけて検討していきましょう。
上記の①~⑧までは家の性能に関わることです。

家の性能を重視する

まず、家の性能について説明します。
これに関しては良い方法があります。

『住宅性能表示制度』というものがあって、住まいの性能が建築前に等級や数値で確認することが出来るのです。
したがって、先ほどあげた①から⑧まではこの『住宅性能表示制度』でカバーできます。
あなたが家を建ててもらいたいと思う建設会社があるならば、その会社の標準仕様で作ったモデルプランの『性能表示データ』を見せてもらいましょう。 

住宅性能表示とは

『住宅性能表示制度』とは平成12年に施行された『住宅の品質確保の促進等に関する法律』を元にした制度です。
それまでは、住宅の性能に関する「ものさし」になるものがありませんで。
それでは消費者が困るので、客観的に住宅の性能が判別できるように、このような制度が作られました。

この制度を利用すると、新築住宅を建ててもらう時だけでなく、建売住宅や中古住宅を購入するときなどに、一軒一軒違う住宅の性能を客観的に比較することが出来ます。

もしくは、住宅を建ててもらう前に自分の希望する住宅の性能を設計者に伝えることで、自分の望む性能の家を手に入れることも可能です。

このように、消費者の住宅購入に関する利便性を考慮して作られた制度なのです。

この制度では、住宅の性能を10分野32項目に関して表示することが可能です。
住宅の外見や簡単な間取図からではわかりにくい項目に関しても、数値でわかるようになっています。 

住宅性能表示の10分野

住宅性能表示の10分野は以下の通りです。

  • ① 地震などに対する強さ(構造の安定)
  • ② 火災に対する安全性(火災時の安全)
  • ③ 柱や土台などの耐久性(劣化の軽減)
  • ④ 配管の清掃や補修のしやすさ、更新対策(維持管理、更新への配慮)
  • ⑤ 省エネルギー対策(温熱環境・エネルギー消費量)
  • ⑥ シックハウス対策・換気(空気環境)
  • ⑦ 窓の面積(光・視環境)
  • ⑧ 遮音対策(音環境)
  • ⑨ 高齢者や障害者への配慮(高齢者等への配慮)
  • ⑩ 防犯対策

このように多種多様にわたる項目を表示してくれるのがこの制度の良い点です。
中には集合住宅に限定される項目もあるので、戸建て住宅で全部を表示とはいきませんが、非常に有効な制度です。

従って、気になる建設会社が、そもそも『住宅性能表示制度』に対応できるのか、制度の内容をわかりやすく説明してくれるのかが、性能を重視される人にとっては判断基準の一つになると思います。
『住宅性能表示制度』に関しては詳しくお話しすると非常に長くなりますので、詳しくは別の機会にお話ししましょう。

さて、家の性能について話してきましたが、性能を表示してもらっても、その等級がどのくらい上なのか、どのくらい重要なのかなどは、自分で勉強するか、誰かに教えてもらわないと、なかなかわかりにくいと思います。

そういう人のために、もうひとつ便利な制度をお話ししましょう。

認定長期優良住宅制度とは

それが、『認定長期優良住宅制度』です。
この制度は先ほどお話しした『住宅性能表示制度』の表示項目の中から、特に重要な4項目(構造躯体等の劣化対策、耐震性、維持管理・更新の容易性、省エネルギー対策)をピックアップしてその最高等級(※)を標準とし、これにいくつかの別項目をプラスしたハードルをクリアしていることを証明してくれる制度です。
※耐震等級の等級は2又は3(最高等級)です。

簡単に言うと、家を長期間にわたって良好な状態で住めるようにするために、家を建てる最初の段階で必要な措置を組み込まれた優良な住宅を証明する制度です。

『住宅性能表示制度』では、全ての項目が最も等級の低い1等級であっても表示されますので、消費者は表示されている内容を理解していないと、知らないうちに最も低等級の家に満足して住んでいたということも考えられます。

一方、『認定長期優良住宅制度』を利用すると、黙っていても重要な4項目は高い性能が確保されますので、極めて安心です。
『認定長期優良住宅制度』についてもっと知りたい方は、別のコンテンツで詳しく書かれていますので、そちらをご覧下さい。(長期優良住宅ってどんな家?

このように、家の性能に関しては『住宅性能表示制度』若しくは『認定長期優良住宅制度』を利用すれば、高い性能を確保することが可能なのです。

すなわち、建設会社を選ぶ大前提として、『住宅性能表示制度』若しくは『認定長期優良住宅』制度の対応ができるかどうかをきちんと確認すべきでしょう。

「住宅性能表示制度や認定長期優良住宅に対応出来ますか?」と聞くだけでは、おそらくどの建設会社も「出来ます。」と答えるでしょう。

どちらの制度にも対応できるには、ある程度のハードルがあります。
その建設会社が本当に制度に対応出来るのかが重要なので、他の物件の認定書のコピー等のサンプルを見せてもらうくらいの用心深さは必要ですね。

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家の性能以外にこだわる

家の性能に関してはこの2つの制度のいずれかを利用すれば確保できますが、それ以外のこだわりも沢山あるでしょう。

最初に私が勝手にリストアップしていた中の、デザイン、価格、会社の安心感、きちんとした施工、アフターサービスなどについても、興味のある方もいるでしょうから、少しお話ししておきます。

デザイン

まず、デザインについては個人の好みが一番大きく左右します。
自分の気に入ったデザインの家を造れるかを確認するには、各建設会社のホームページなどで、実際に施工した物件の施工例を確認するのが一番安心です。

デザインの土俵では、おそらく設計事務所系の会社が優位です。
設計事務所はその名の通り、設計(デザイン)が売りの会社です。
デザインを何よりも優先させたいと思われる方は設計事務所に依頼するのが無難だと思います。

ここで、気をつけたほうが良い点を2点申し上げておくと・・・。

まず一つ目は、設計事務所の中には「設計」だけを専門にしている会社「設計・施工」両方をやっている会社があるとことです。
「設計・施行」の両方ができる場合、その会社に依頼すれば家の完成まで面倒を見てくれます。

一方、「設計」専門の会社に依頼する場合は、その会社は家の図面(間取り図他)だけは書いてくれますが、工事をする施工会社は自分で探すか、その設計会社に探してもらうしかありません。
中には「設計」と「工事監理」のみ行う会社もあります。
したがって、依頼先にどこまで対応してもらえるかを、設計を依頼する前に確認しておきましょう。

また、「設計・施工」の両方をできる会社であれば、多くの場合は高額の設計料はかかりません。
一方「設計」専門の会社は家の設計をすることが本業ですから、比較的高額の「設計料」が発生します。
その代わり、設計専門の会社はきっとすばらしい図面を書いてくれるでしょう。

二つ目です。
もしあなたが木造住宅に住みたいと思うなら、設計事務所は木造設計に詳しいところを選びましょう。
木造住宅を多数設計施工されているかは、各社のホームページの施工例の解説を見れば大体わかると思います。

何故なら、設計士にも得意不得意があるからです。
設計士の中でも、ビルなどの鉄骨や鉄筋コンクリート造が得意な人や、木造が得意な人、デザインが得意な人と様々です。
木造住宅の設計は簡単なように見えて、実は特殊な部分があります。
簡単な例を挙げれば、鉄骨や鉄筋コンクリート造の住宅ならば二階角部屋の外に面した二面の両側にバルコニーを作れます。

一方、在来木造住宅の場合、床梁をバルコニーの床までそのまま伸ばして丈夫なバルコニーを作ろうと思ったら、角部屋のどちらか一面にしか設置できません。
木構造を考えながらプランを作らなければならないのです。

木構造には限界があります。
デザインに懲りすぎると、耐震性能を確保しにくくなったり、防水工事がしづらくなることがあります。
もし、見た目もカッコいい木造住宅を設計事務所に頼みたいと思ったら、木造が得意な設計事務所に依頼すると良いでしょう。

建設会社の安心感

次に、会社の安心感について。
安心感については、何を持って安心と感じるかは難しいところです。
特に、施工中に会社が潰れない事を重視するならば、比較的規模の大きい建設会社を選べばリスクは低いといえるでしょう。

ただし、巷には『完成保証』という制度があります。
もし、中小の建設会社に頼むなら、『完成保証』の制度を利用している建設会社に依頼するとよいでしょう。

この制度が利用できる建設会社であれば、万が一、家の建築中にその建設会社が倒産したとしても、一定の条件のもとではあるものの、きちんと家を完成させることが可能です。
しかし、『完成保証制度』が利用できる建設会社は意外と少なく、また『完成保証制度』を利用できる棟数に枠を設けられている場合があります。
したがって、自分が家を建ててもらう際には、完成保証がかけられるかどうかを事前に確認すると良いでしょう。

建設会社の工事ミスについては、『瑕疵担保保険』が義務付けられているので致命的な部分に関しては多少安心です。しかし、保険の適用範囲は主要構造材と雨漏りだけなので、それ以外に関しては当てになりません。

そう考えると、きちんと工事をしてくれているかが心配になってきます。
毎日現場に出向いて工事の状況を確認にすれば、きちんと工事をしてくれているのかがわかりそうなものですが、実は全くそんなことはありません。
大多数の人は、実際の工事現場を見ても、正しく施工できているのかどうかを判別できないものです。

このようなことにお勧めなのは、『第三者による現場チェック』です。

前述した『住宅性能表示制度』では建設住宅性能評価を受けると、家が完成するまでに4回の現場チェックが必須となります。
つまり、この制度を利用すると、性能にプラスして現場のチェックまでついてくるのです。
施工がきちんとされているかが心配な人は、是非『住宅性能表示制度』を利用してください。

多くの建設会社で工事監督が現場管理を行いますが、それは自己検査です。
自己検査は余程の会社でないと限界があります。

世の中には工事チェックを専門にしている業者もありますし、第三者検査を売りにしているグループもあります。
中には全棟第三者検査を実施している工務店もあるので、気になった会社があれば家が完成するまでにどのようなチェック体制があるのかを調べてみてください。

きちんとした施工の重要性について詳しく説明すると長くなるので、また別の機会にお話しします。

アフターサービス

最後にアフターサービスについてです。
せっかく建てた家に永く快適に住むには、定期的なメンテナンスは必須です。
アフターメンテナンスを軽んじる建設会社には、決して家の建設を依頼してはいけません。

何故ならば、最初は小さな破損でも、数年経つと大きな問題になることがあるからです。
大切な自宅に永く快適に住むためには、アフターメンテナンスはすごく大切なのです。

アフターメンテナンスについては、大手住宅メーカーは圧倒的に優れたシステムを持っています。
各社とも点検とアフターメンテナンス専門の子会社を持ち、第三者による定期点検とアフターメンテナンスを実施しています。
これによって、高額な住宅メーカーの家を末永く快適に保ち続けることが出来るのです。

また、『認定長期優良住宅制度』を利用すると、様々な優遇制度と抱き合わせで、家を長持ちさせるための『維持保全計画』の実施が必要になります。

維持保全計画では家の定期点検は必須です。
そう考えると大手住宅メーカーに家の建設を依頼するのは安心だと思います。

しかし、中には第三者点検をきちんと実施している中小の建設会社もあります。
そういう会社であればたとえ中小企業であっても、安心して家の建設を依頼できるといえるでしょう。
第三者に点検してもらうには、物件にそれなりの自信が無いと依頼出来ませんから。

また、履歴の管理も大切です。
住宅は「いつ、何が、どうなって、どうしたか」を記録する必要があります。
大手住宅メーカーは当然として、中小の建設会社でもきちんとしたシステムを使っているところがあります。
災害時などのケースを考えれば、その建設会社が履歴をパソコン本体のハードディスクの中で管理しているのではなく、クラウドシステムを使用している方が、安心度が増すでしょう。

色々と勝手にお話ししてきましたが、このように家づくりには様々な要因があって、それぞれ建設会社によって対応できるところと出来ないところがあるのです。

どこに家の建設を依頼するのか。
それは、あなたの重視することを大切に考えてくれて、また、あなたの希望を叶えてくれる会社でしょう。
そうやって、家の建設を依頼する先を選べれば、きっとあなたの家づくりも成功するはずです。

参考記事:
家づくりのスケジュールも確認しておきましょう。記事はこちらから。
住宅ローンの流れも確認しておきましょう。記事はこちらから。

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