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トラブルを防ぐ!意外とやってしまいがちな玄関ドアのNG

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家電や水まわり製品に比べ、普段お手入れ方法やメンテナンスについて意識することが少ない玄関ドア。使い方も一度覚えてしまえば迷うことは無いので、取扱説明書を丹念に読むこともありません。

でも、家の「顔」であり、毎日出入りする大切な場所だからこそ、トラブルは避けたいですよね。今回は間違った使い方やお手入れ方法から起こる玄関ドアのNG例をご紹介します。

玄関の鍵が回しにくいから油を注す......それ、NGです!

「最近鍵が抜き差ししづらい」「スムーズに回らない」

鍵を長く使っていると、時々こんなことがありますね。動きをスムーズにする......というと、まず油や市販の潤滑剤を使用してみてはどうか?と考えがちですが、家にある油や潤滑剤を適当に使用する自己流お手入れは絶対NGです。油や鍵穴に適していない潤滑剤を使用すると、鍵穴内部で、塗布した油の上にホコリや細かいゴミが付着し、シリンダーの動きがさらに悪くなり、故障につながる可能性があります。

鍵が回しにくい、抜き差ししづらい時には、「鍵穴専用スプレー(鍵穴専用潤滑剤)」を使用するようにしましょう。鍵穴専用スプレーは、鍵の動きをスムーズにするための鍵穴専用潤滑剤です。油とは違い、パウダーなので埃や細かいゴミが付着しにくくなっています。ホームセンターなどでも扱いがあり、購入することができます。

お手入れ方法は簡単。鍵穴専用スプレーを用意したら、鍵穴や周辺のホコリを掃除機で吸い取ります。次にブラシなどで鍵表面の汚れを取り除き、鍵穴に潤滑材を塗布しましょう。鍵のタイプによって専用のスプレーが販売されていることもありますので、売り場や購入の際にどれを買ったら良いか迷う場合はホームセンターの店員さんに確認してみましょう。また、玄関ドアメーカーによっては公式サイトで鍵の種類別に鍵穴専用潤滑剤を販売していることもあるため、判断に迷う場合はメーカーのサイトをチェックしてみるのもおすすめです。

安く済ませたつもりが逆に出費?!玄関ドアの電池交換は正しい時期に、新品の電池を。

玄関ドアに電池を入れるタイプのリモコンキーを使用していると、年に一回程度電池交換が必要になります。
電池はメーカーやドアの種類にもよりますが、単三電池4〜8本程度が必要になります。「玄関ドアに電池切れのお知らせが出ているけれど、家に電池の在庫がない!」そんな時、「買いに行くのが面倒だから、古い電池と新しい電池を混ぜて使う」「銘柄や購入時期が違う電池をかき集めて無理矢理交換する」......こんな強引な方法で電池交換を済ませていませんか?

新しい電池と古い電池、銘柄の異なる電池を混ぜて使用するのは避けましょう。電池の液漏れ、発熱、破裂などの危険があります。万が一、液漏れにより玄関ドアの受信機が壊れたりすると、修理費用が高額になることも。電池交換サインが出たら、新品の同じ銘柄の電池を、すべて同じタイミングで入れ替えてください。充電式・マンガン乾電池など、「使用不可」とされている電池を入れることも誤作動の原因となるため注意が必要です。

異音がする、動きが悪い......間違った方法でのメンテナンスは危険!

「玄関ドアや引き戸を開閉する度に音がするようになった」「動きが悪くなった」

そんな時には、まずドアの可動部やレールの汚れを清掃してください。可動部やレール部分は砂利やホコリが溜まりやすく、それらの汚れが不具合の原因となることもあります。ブラシで砂を掃き出したり、掃除機でホコリを吸い取るなど、汚れを取り除くことで改善できることもあります。掃除をしても症状が治らない場合、ネジのゆるみや部品の曲がり、枠と当たっているなど、様々な原因が考えられます。それぞれの不具合に応じた対処方がありますが、構造や正しい手順を理解せずに手探りで工具を使って「なんとなく」修理するのは非常に危険。破損や症状の悪化、別の不具合につながる可能性もあります。

セルフメンテナンスをする場合は、玄関ドアメーカーの取扱説明書、公式サイト、動画などで不具合の状態を確認し、原因や構造を理解した上で、正しい手順で対応するようにしましょう。自分では手に負えない、対処方法がわからない!という場合は、強引に修理を試みることは避け、メーカーに修理依頼することをおすすめします。

玄関に飾りや収納グッズを......素材や重さ、取り付け方には注意!

玄関ドアにおしゃれな飾りやプレートを付けたり、マグネットタイプのアイテムなど貼って鍵や小物を吊り下げたり。色々と工夫して玄関ドアを活用されている方も多いのではないでしょうか?

しかし、硬い素材や重みのある物を吊り下げると、ドアの開閉の度に吊り下げた物がぶれたり、表面に当たることになります。繰り返しぶつかったり、角が接触することで、知らず知らずのうちに小傷になることも。飾りや収納グッズを付ける際には、開閉時にドア表面に当たっていないか、角などがぶつかっていないかなどを確認して取り付けるようにしましょう。

ドア表面が汚れてる。ちょっと布で拭いておこう。でも、待って!

「あれ?玄関表面に触ったら結構汚れてる」

手っ取り早く汚れを取るために、ガレージや庭先にあるタワシや、ゴワゴワした乾布でお掃除。これはもちろんNGです。アルミニウムや木目調のドアは、硬いもので強くこすると傷の原因になります。ドアのお掃除の際には柔らかいスポンジや布などを使い、洗剤は素材に影響が少ない中性洗剤を使用します。酸性やアルカリ性の薬品、塩素系薬品は金属部分を腐食させたり、塗膜のはがれを引き起こしますので、使用を避けます。玄関ドアは頻繁にお掃除をする必要がない箇所ではありますが、排気ガスや、砂、海に近いエリアでは塩分などにより、少しずつ表面が汚れていきます。汚れ具合にもよりますが、少なくとも年に一、二回はお手入れが必要と考えましょう。

お掃除の際には、まず表面に付いた砂やホコリを取り除きます。隅や細かい箇所には歯ブラシや綿棒を利用すると便利です。砂などの大きな汚れが付いたまま擦ってしまうと傷の原因になることもあるため、最初に表面の汚れを落とすようにしましょう。その後、柔らかい布で水拭きし、汚れを拭き取ります。特に汚れがひどい場合は、薄めた中性洗剤で汚れを落とし、その後水洗いします。最後に、固く絞った柔らかい布で全体を拭き取ります。

玄関ドアは、家電や水回り製品に比べて、ついつい「なんとなく」で使用したり、セルフメンテナンスをしてしまいがちです。正しい使い方・お手入れで、大きなトラブルを回避していきましょう。