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2019.06.27

太陽光発電は導入すべき?損得以外のメリットがたくさんある

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家を建てる際は、間取りやデザインだけでなく、設備投資について考えるのも楽しみのひとつ。マイホームの設備で、多くの人が悩むものといえば、太陽光発電ではないでしょうか。
近年、太陽光発電を設置する家は増加しています。しかし導入費用は、「流行(はや)りだから」と簡単に決められるような金額ではありません。
太陽光発電のメリット・デメリットを比較したうえで検討しましょう。。

太陽光発電の仕組み

太陽光発電では、太陽光を利用して電気をつくります。発電した電気の利用方法には、自分たちで使う「自家消費」と、余った電気を売って収入を得る「売電」の、ふたつがあります。自家消費で電気代を安く抑えることができますが、電気代と売電収入を相殺することはできません。

売電価格は本来、市場原理にゆだねられるはずですが、価格が未定では安心して太陽光発電を導入することができません。そこで再生可能エネルギーの普及のために、10年間は決まった価格で買取される仕組みが導入されています。それが「固定価格買取制度(FIT)」です。価格は経済産業大臣が決定し、2019年は1kWhあたり24円(10kW未満・出力制御対応機器設置義務なしの場合)となります。10年経過後は原則どおり、需要と供給により価格が決まります。

太陽光発電のメリット

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太陽光発電を設置するメリットは多方面にわたります。直接的なメリットとして、発電による電気代の節約があります。自家消費する分だけ電力会社からの買電量が減るため、電気代が圧縮され、さらに売電収入も得ることができます。電気料金が値上げされた場合に値上げの影響を受けにくくなるのもうれしいですね。設備の利点として、設置後のメンテナンス費用があまりかからないことも覚えておきたいです。

また、間接的なメリットもあります。「火を使わないので小さい子どもがいても安心」「フラットなので掃除が楽」などの理由で人気のIHクッキングヒーターですが、電気代がかさんでしまう可能性が。電気代を圧縮できる太陽光発電なら、導入しやすくなりそうです。

蓄電池の活用で選択肢が広がる

蓄電池もあわせて設置すれば、「自家消費」「売電」だけでなく、電気を蓄えておき後で利用することもできます。太陽光発電は日射のある日中のみの発電ですが、電気を蓄えておけば夜間も自家消費することが可能です。

蓄電池の追加で設置費用は高くなりますが、停電時にも電気が使えるようになるのはうれしいところです。特に災害時に停電すると、電気が使えない地域が広範囲になる可能性があります。災害時、停電中でも電気が使えれば心強いでしょう。

太陽光発電のデメリット

太陽光発電のデメリットは初期費用の大きさでしょう。設置費用は徐々にコストダウンしていますが、それでも通常は百万円単位の金額が必要です。また、固定価格買取制度の買取価格が毎年下落している点にも注意したいです。
固定価格買取制度の期間が終了したあと、どの程度の価格で売電できるかはそのときの状況次第であるため、その点も不安材料といえます。

天候の影響を受けるため、発電量が確定しないのもデメリットでしょう。季節による変動も大きく、一般的に暖房の使用で電気代が上がる冬場は日照時間が短く、電気代が増えるのに売電収入は少ない状態になってしまいます。「毎月一定額の売電収入がほしい」人には不向きかもしれません。

太陽光発電はお得なのか

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設置費用は太陽光パネルの枚数や蓄電池の有無などによって大きく変わり、一概にはいえません。また発電量も太陽光パネルの性能や天候など個別要因によって変わってきます。しかし、設置費用に対するリターンがどの程度なのかは気になるところでしょう。5kWの太陽光発電を導入する事例で収支をシミュレーションしてみます。

太陽光発電の初期費用

まず、初期費用はどの程度かかるのでしょう。パネルを購入すればすむわけではなく、関連設備の購入と、それらの設置費用がかかります。資源エネルギー庁「電源種別(太陽光・風力)のコスト動向等について」によると、新築の案件の中央値は約35.3万円/kWとなっています。

【5kWの太陽光パネルを設置する場合の初期費用】

  • 5kW×35.3万円=176万5,000円

太陽光発電の売電収入

日照時間が関係するので地域によっても違いますが、1kWあたりのシステム年間発電量の目安は約1,000kWhとされています。

【5kWの太陽光発電を設置した場合の発電量】

  • 5kW ×1,000kWh=5,000kWh

ただし、自家消費分があるのですべてが売電できるわけではありません。売電割合が3割の場合と5割の場合を紹介します。

【売電3割(自家消費7割)の年間売電額】

  • 5,000 kWh×30%=1,500kWh
  • 1,500kWh×24円=36,000円

【売電5割(自家消費5割)の年間売電額】

  • 5,000 kWh×50%=2,500kWh
  • 2,500kWh×24円=60,000円

※1kWhあたりの売電価格は2019年度固定価格買取制度による(出力制御対応機器設置義務なしの場合)

太陽光発電の収支事例

5kW設置時の初期費用は176万5,000円かかり、年間売電額は売電割合3割で36,000円、売電割合5割で60,000円となりました。初期費用を売電収入で回収するには、売電割合が5割の場合でも相当年数が必要です。しかし自家消費する分電気代は減りますし、蓄電池を活用すれば停電時に電気が使えるメリットもあります。

また、太陽光発電を導入すれば、以下にあげる国の補助金制度を受けられる可能性もあります。

地域型住宅グリーン化事業

  • 省エネ性能が特に高い(認定低炭素、性能向上計画認定住宅、ゼロ・エネルギー住宅)家が対象
  • 住宅の性能にもよるが、最高で住宅1戸あたり上限140万円(建設工事費の1/10以内の額)の補助金を受けられる

ゼロ・エネルギー住宅(ZEH)

  • 省エネ性と太陽光発電システムなどの活用によって、つくるエネルギーが消費エネルギーと同等(もしくはプラス)になる住宅が対象
  • 住宅の性能にもよるが、最高で一戸建ての場合は上限140万円(かつ、それによって増した費用の1/2以内)の補助金を受けられる

補助金を受けるには基準を満たす必要があります。基準に満たない場合でも、自治体の助成制度が利用できるかもしれません。例えば東京都では、多くの区や市で住宅用太陽光発電に関する助成制度が存在します。千代田区では「対象経費の20%(上限額50万円)」、文京区の「1kWあたり5万円(上限20万円まで)」......などです。初期費用の額が気になる人は、補助金が活用できるか調べてみましょう。

太陽光発電を導入するメリットはひとつではない

太陽光発電を使って得られるものは「電気を売って得られる収入」「環境にやさしい省エネ生活」「あこがれのIHキッチン」など、複数あります。ここでは初期費用と売電収入での収支を紹介しましたが、元を取ることに固執すると毎日の生活も窮屈になってしまいがちです。お金をかけただけの満足感が得られるかどうかに重点を置いて検討してみてはいかがでしょうか。

関連記事:イノスのZEH対応住宅
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参考:

【太陽光・住宅】平成30年度助成制度一覧|東京都(PDF)

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