INFORMATION家づくり便利帖

  • 建物のはなし

2020.03.31

家を建てる時は住環境も重要

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昨今では地球温暖化や省エネルギーへの対応による家の気密性能・断熱性能も向上し、建物の性能は安全・安心を追求されていますが、健康を左右する住まいの『室内環境』に注目したいと思います。

断熱性能は、省エネルギー面だけではなく、ヒートショックなど室内温度差による健康被害も減らすとされています。また、一時期注目された『シックハウス症候群』は高気密化が進むにつれて、建材等から発生する化学物質などによる室内環境汚染等により、目がチカチカする、鼻水、のどの乾燥、吐き気、頭痛、湿疹など健康への影響があらわれたことで、化学物質を排出しないという理由から珪藻土や自然素材の採用も増えています。

年々アレルギー疾患を有する人の増加がみられ、乳幼児から高齢者までの国民の2人に1人が何らかのアレルギー疾患を有しているようです。増え続けている花粉によるアレルギー症状、PM2.5やハウスダストなど屋外だけではなく室内の空気も汚染されています。また、建築基準法で義務付けされている『24時間換気設備』の設置も住人が電源を切っている為に室内換気が行われず、結露やカビの発生などが発生し、家の中でも空気環境による健康に及ぼす影響が懸念されています。

人は1日に約12,000リットルもの空気を体内に取り込んでいます。この空気の中には、200以上の有害物質が含まれていることをご存知でしょうか。特に室内の空気は、室外の空気の2~3倍汚れています。人は空気を選り分けることは出来ませんが、6割以上の人が目に見えない空気の汚れが気になるようです。住居の高気密・高断熱化が進んだ結果、健康を脅かすたくさんのものが室内空気に潜むようになってしまいました。安心して深呼吸できる空気環境を維持するためには、有害物質の除去と十分な換気が不可欠です。

昔は井戸水、ひと昔前は水道水、いまや安心して飲める水はお金を払うのが当たり前という時代です。新築時やリフォーム時に浄水器付きのキッチンを選択されることも増えてきました。新鮮な空気を得ようと4割以上のご家庭で空気清浄機を持っているようです。

どのようにすれば室内の空気をきれいに出来るのでしょうか

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基本は3つです。
1.換気をする
2.掃除をする
3.空気清浄機やエアコン等の機器を使用する
この3つをするだけで驚くほど改善されます。

まず、
1.換気をする
換気とは、汚れた空気を屋外に出して、屋外の新鮮な空気と入れ替えることです。自然換気が最も早く簡単に換気する方法です。窓は出来るだけ対角線上になるように2カ所の窓を開けると効果的です。更に空気の入り口となる窓は15cmくらい開け、出口となる窓は全開にすると良いでしょう。

窓が1カ所しかなく、空気が澱んでしまうところは扇風機などを使用することも考えましょう。換気の頻度は1~2時間に1回くらいが理想的ですが、そうそう換気にばかり気を付けることもできませんので、機械による換気というとこになります。
機械換気の方法は3種類ありますが、高気密・高断熱な住居では第1種換気設備が良いでしょう。第1種換気設備は、給気も排気もファンによって行いますが、室温の変化が少なくて済む熱交換型換気扇の使用をおすすめします。

換気をするメリットは
A.新鮮な空気を吸うことができる。
二酸化炭素や汚れを排出し、新しい空気が入ってくるので新鮮な空気を吸うことができ、脳の働きが良くなり集中力がアップします。
B.空気中のハウスダストや化学物質を排出する。
有害な物質を排出することで、部屋の衛生環境が良くなります。
C.部屋の除湿が行えます。
室内外に温度差があると結露が起こりやすくなりますが、室内の湿気を外に出すことで結露やカビの発生が防げます。
D.においを排出する。
気になるトイレやキッチンは臭いがこもりやすいところですが、そのにおいを排出する。喫煙する方もタバコの臭いは残さないように排出しましょう。

2.掃除をする
掃除をすることで汚れの元を断つことになるので、衛生的になります。すると、空気の汚れの元であるカビやほこりの量を減らすことができ、空気がきれいになります。ただし、掃除機の排気がハウスダストやカビ菌を舞い上がらせてしまうので、掃除をする際の掃除機の排気にも十分に気を付けましょう。

3.空気清浄機やエアコン等の器具を使用する
ハウスダストの中でも最も小さいものは、床に落ちてこずに空中に浮遊したままです。さすがに掃除機でもモップでも取り除くことは出来ませんので、空気清浄機やエアコン等を使用しましょう。また、空気清浄機やエアコンのフィルターは掃除を忘れずに行ってください。

4.番外
古来より燃料として日本人の暮らしを支えてきた『炭』。その歴史は、人類が火を発見した旧石器時代まで遡ります。今でこそ炭には燃料素材としてだけでなく、健康面や環境面でもさまざまな効果があることが広く知られていますが、古代の人々も経験的に知っていたようです。肌の弾力を保ったミイラが発見された中国の古墳では5トンの炭が使われていたようです。日本でも東大寺の正倉院や法隆寺などの歴史的建物の床下には炭が敷き詰められていろところもあります。身近なところでは冷蔵庫や下駄箱などに入れておくと臭いを軽減することができることをご存知ではないでしょうか。

炭の5パワー
1.空気清浄効果
炭には、多孔質と呼ばれる構造になっていて、その表面積はピーナッツ一粒ほどの大きさでテニスコート1面以上にも及びます。この無数の孔が空気中のホルムアルデヒドやVOCなどの有害物質を吸着・分解し、空気を清浄に保つという効果があると言われています。
2.調湿効果
無数の孔は、空気中の余分な湿気を吸い取り、乾燥すると水分を放出する調湿効果があります。
3.マイナスイオン効果
マイナスイオンは、脳内にα波を発生させることで心身をリラックスさせたり、疲労回復、抵抗力UPなどの効果もあります。
4.消臭効果
多孔質ならではの炭が、炭の層を通してニオイの分子を吸着・分解します。
5.遠赤外線作用の効果
遠赤外線は物や人体の表面だけではなく深部まで温める性質を持っていることはご存知でしょう。炭火焼き料理がおいしいのも遠赤外線の効果です。炭は火を着けなくても遠赤外線を発しています。炭入りの寝具が体に良いと言われているのも、遠赤外線効果で体全体の血行が促進され、細胞の働きも活発になります。
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いずれにせよ、室内の空気環境は建物の性能以外でも十分に快適な環境づくりが出来ます。建築基準法で決められている換気設備を設置しているにも拘らず、換気扇の電源を切られていることがあります。安全・安心、空気のきれいな環境を作るのであれば、24時間換気設備の給排気口を効率よく配置させ、24時間換気設備を設置し、換気を行うことが重要です。

新築時、リフォーム時に当初のコストは上がるかもしれませんが、健康がその費用で補えるのであれば、安全・安心、空気のきれいな住まいを手に入れましょう。

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