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パパが育児に消極的でイライラ!?育児参加を促す4つのコツ

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本来子育ては夫婦で協力して行うものですが、ママが育児と家事をひとりで担う「ワンオペ育児」に陥っている家庭もあるのではないでしょうか。パパにも育児に参加してほしいと思いつつ、「うちはムリ」とあきらめているママもいるかもしれません。
しかし、段階を踏めば少しずつでもワンオペ育児を解消させることができるはずです。上手に、パパを育児参加させるコツをご紹介します。

パパとママの育児に対する意識と実態

女性の社会進出が叫ばれる昨今ですが、「父親の育児参加」の方はどの程度進んでいるのでしょうか。一般社団法人中央調査社が2010年から2012年にかけて実施した「父親の育児参加に関する世論調査」によると、父親の育児参加について、「父親も母親と育児を分担して、積極的に参加すべき」と答える人の割合は年々増えています。また、実際自分自身が、あるいは夫が「育児に参加している」と答えた人の割合は8割を超えており、パパの育児参加もある程度は進んでいるようです。

一方総務省統計局の「平成28年社会生活基本調査」では、末子が6歳未満の家庭において家事・育児にかける1日あたりの時間は「女性7時間43分」「男性1時間23分」とあり、まだまだ女性に負担が偏っていることが分かります。

前述の「父親の育児参加に関する世論調査」では、いまだ男性の育児参加が十分でない理由として、「仕事におわれて、育児をする時間がとれないから」「育児は女性の仕事と考えているから」「父親の育児参加を後押しするような行政支援が少ないから」「育児の仕方がよくわからないから」などが挙がっています。
パパの育児参加を促すには、これらの課題をクリアしていく必要がありそうです。解決策を考える前に、まずはパパが育児参加することのメリットについて考えてみましょう。

パパの育児参加はメリットだらけ!

パパが育児参加することのメリットと言えば、何と言ってもママの育児負担が減ることでしょう。ママの大変さを理解することができ、一層ママをいたわる気持ちが出てくるのではないでしょうか。パパの育児参加が進み、ママがひとりを楽しむ時間ができたら、心にゆとりができ、一層子育てを楽しめるようになるはずです。

メリットはママにとってだけではありません。次のように、パパや子どもにとっても多くのメリットがあります。

  • パパが子どもの成長を間近で楽しめる
  • ママに心の余裕ができ、パパに優しくなれる
  • ママが風邪などでダウンしてもあわてず子どもの面倒を見られる
  • 子どもがパパからの愛情をより多く感じられる
  • 異なる人格のママとパパに接することで、違った価値観に触れられ、多様性を受け入れられる心が育つ

なお、父親が積極的に育児に参加した子どもは、そうでない子どもよりもさまざまな能力に優れ、心も安定しやすいといった研究データが、国内外に複数存在します。

パパの育児参加を促す4つのコツ

前出の通り、パパが育児参加しないのは、「仕事におわれて、育児をする時間がとれないから」「育児は女性の仕事と考えているから」「父親の育児参加を後押しするような行政支援が少ないから」「育児の仕方がよくわからないから」などの理由からです。仕事の多忙さや行政支援の少なさは個人ですぐにどうにかできる問題ではありません。また、育児は女性の仕事ではなく夫婦で協力し合うものといった考え方は、徐々にではありますが、社会全体に受け入れられつつあります。
ここでは、「育児の仕方がわからない」を改善する4つのコツを確認していきましょう。

子どもとの間を取り持ってあげる

働き方改革が進んではいますが、子どもが寝たあとに帰ってきて起きる前に出勤するなど、仕事が忙しく、子どもと接する時間がないパパもいるでしょう。子どもとの時間が不足していると、「かわいいけれど接し方が分からない」「相手をしようとすると、子どもに泣かれてしまう」といったことになる場合もあります。

そんなときには、ママが間に立って休日に一緒に遊ぶ雰囲気をつくってあげたり、子どもとパパがおしゃべりできるよう仕向けてあげたりするといいでしょう。また、普段から子どもの写真や動画をパパに送ってあげる、子どもにパパの話題をたくさんするなどのフォローをしてあげるのも、効果的です。

具体的にお願いする

手伝う気持ちはあっても何をどうすればいいか分からないパパもいます。「手伝って」ではなく、例えば「炒め物をする間、子どもとブロックで遊んであげて」「ズボンをはかせてあげて」など、具体的にお願いすることが大切です。

思い切って任せてしまう

子どもとの接し方を覚えたパパなら、ある程度まとまった時間、思い切って任せてしまうことも大切です。「夜泣きで疲れているので30分だけ寝かせて」、「近所で買い物するので1時間お願い」などから始め、3時間、半日、1日と、徐々に時間を伸ばしていきます。

ただし、思い切って任せてしまう以上、パパのやり方に口出ししたり否定的な意見をしたりするのはNGです。育児に自信ができ、その楽しさを知れば、パパも自発的に育児参加してくれるようになるはずです。

褒める・感謝する

ママからすれば大したことではなくても、育児慣れしていないパパには、大変に感じることも多いでしょう。そこで、「これくらいで?」「私はもっと大変なんだから」などの態度を取られてしまうと、パパもやる気を失ってしまいます。

たとえ本音はそうだとしても、ここはグッとこらえて「遊んであげるの上手ね!」と褒め、「助かるわ。ありがとう!」と感謝を言葉で表すのが賢い方法です。

パパの育児参加は長い目で

子育てに積極的でないパパを育児参加させるには、少しずつ段階を踏んでいく必要があります。子育てで疲れているママはすぐにでも結果を出したくなりがちですが、ここは踏ん張りどころ。ご紹介した4つのコツを参考に、パパをじっくり導いていきましょう。

また、パパが育児や家事に参加したくなるような環境を整えることもとても有効です。こちらのお宅(趣味も家事も、家族みんなで楽しむ家~M様邸~)のように、子どもが遊ぶのを見守りながら、夫婦が並んで夕食と離乳食の準備を同時にできるようなキッチンなんてすてきですね。