キッチンの自動水栓、実際どうなの?気になる疑問にお答え【後編】
毎日使う水栓は、台所の主役。楽に吐水・止水ができる自動水栓は気になる存在だけど、実際に取り付けるとなると、お値段、工事、機能......気になることが多いですね。今回は、前回に引き続き自動水栓を検討する際に出てくる「気になる点」についてまとめてみました。
気になる「お値段」は搭載機能を吟味することで解決できる可能性も!
自動水栓、と一口に言っても、搭載機能、形など様々なものがあります。「自動水栓=高い」と思ってしまいがちですが、搭載機能やデザインなどによって価格が大きく違うので、最初からあきらめてしまう前に、まずはカタログなどの製品一覧を見てみましょう。
自動吐水センサーだけの比較的お求めやすい価格のものから、浄水機能が一体になったもの、節湯・節水機能センサーの搭載されているもの、デザインがスタイリッシュなものなど、種類が豊富にあることがわかります。どんな機能が必要で、どんな機能は必要ないのか、吟味していくことで、気になるお値段問題も解決できる可能性があります。
せっかくの自動水栓!機能やデザインにもこだわりたい場合は......
もちろん「どうせ自動水栓にするのなら、多少お金がかかっても、スタイリッシュで機能も充実したものがいい!」という方も多いでしょう。自動水栓には、水が自動で出る以外にどんな機能が搭載されているものがあるのでしょうか?水栓メーカーによって異なりますが、以下のような機能付きのものがあります。
・手を水栓の下に差し出すことで吐水できるセンサー付きのもの
自動水栓の多くはセンサー部分に手をかざして吐水・止水をおこないますが、それとは別に水栓の下に手を差し出すことで水を出せるセンサー機能付きのものもあります。吐水口に内蔵されたセンサーが手や物を検知して吐水・止水するため、手洗いの時や、皿洗いの時には非常に便利な機能です。洗い物や手を近づけた場合のみ吐水し、離すと止水するため、無意識の出しっぱなしを防ぐことができ、節水効果も期待できます。このセンサーは、シンクを洗う時など、検知を止めたい時にはボタン操作で簡単にOFFにすることができます。
・浄水機能付きのもの
浄水機能が一体になったタイプです。水栓に浄水用のセンサーと、水道水(湯水)用のセンサーが別々に設けられており、サッと使い分けができるようになっています。メインの水栓の他に、もう一本浄水栓を設置する必要が無くなりますので、「浄水機能は欲しいけど、キッチンに水栓2本付けるのは......」という方にもおすすめです。
・節湯節水センサー付きのもの
通常の自動吐水センサーとは別に、「一定の流量で水だけしか出ない」という節湯・節水用のセンサー機能が付いています。例えば、お湯を使う必要がない時に無意識にお湯を使ってしまったり、レバーを上げすぎて、思った以上に水を出してしまう......といったことがなくなり、節湯・節水になります。あらかじめ定量の水しか出ないようになっているため、水ですばやく手を洗いたい時などに、わざわざ水側にレバーを切り替える......といった手間もありません。
・光の色で吐水温度がわかるもの
水栓のランプの色で吐水温度がわかるものもあります。お湯を出している時には赤色、水を出してる時には青色......など色の変化で水温が目視確認できるので、冬場に冷たい水からお湯に変わるタイミングなど、水に触れることなく知ることができます。高温吐水時も一目でわかります。
・スタイリッシュなデザインのもの
自動水栓はグースネックタイプのものが多いですが、中には海外のキッチンに設置されている水栓のような、無駄な凹凸の無いシンプルなデザインのもの、
ダークカラーの天板や機器ともコーディネートしやすい黒色のものまで、メーカー、製品によって様々なデザインのものがあります。とことんこだわりたい!という場合、どのような機能、デザインがあるのか、メーカーや製品をよく調べてみることをおすすめします。
電気工事は避けたい......そんな場合は乾電池式を視野に!
自動水栓があったら便利だと思うけれど、大掛かりな電気工事は避けたいし、うちは無理かも......と、思う方も多いのではないでしょうか。実は自動水栓の中には、電源がなくても設置ができる「乾電池式」もあります。一年に一回程度電池交換は必要になりますが、キャビネット内側に電池ボックスを設置するなど比較的簡単な工事で済みます。水栓交換や電池ボックスの取り付けなど作業も短時間で終わるので、リフォームで水栓交換を検討中の方にもおすすめです。もちろん、使い勝手は電気式のものと何ら変わりません。電気工事がネックになって、自動水栓を候補から外しているのなら、一度「乾電池式」も視野に入れてみると良いでしょう。
迷う場合は実際に体験を!ショールームでの現物確認がおすすめ
「自動水栓って便利なのかな?使ってみないとわからないよね」と迷う場合は、実際に自動水栓を体験できるキッチンメーカーのショールームなどで現物確認することをおすすめします。自動水栓は実際に使ってみることが選定の重要なポイントになるため、キッチンメーカーのショールームでは、多くの場合、展示品の自動水栓が体験できるようになっています。(訪問前に、目的の製品があるかどうか、実際に吐水して使えるかどうかを電話などで確認してから行くと良いでしょう)水の出方、センサー位置など実際に試してみることで、「想像以上に便利!」「思っていたのと何か違うなぁ」など、色々と体感できることがあります。子供や同居するお年寄りが使いやすいかどうか、など気になるポイントも事前に実物を見て、確認することができます。
今、お掃除ロボットなど時短家電が注目されていますが、毎日の細かな作業を失くすことも「時短」になります。水を出すたびにハンドルを上げ下げするという「作業」が365日なくなることや、水栓まわりのお掃除が激減するということを考えた時、自動水栓は大いに検討する価値がありそうです。家族構成や用途、デザイン、予算など色々な角度から吟味し、ストレスフリーな自動水栓を選びたいですね。