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暖房便座だけじゃない!トイレの機能を使いこなそう【後編】

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在宅ワークが当たり前になり、家で過ごす時間も多くなった昨今。家のトイレを使用する頻度も増え、改めて「トイレを快適にしたい、お手入れを楽にしたい」と考えることもあるのではないでしょうか。今回は前回に続き「トイレの便利な機能」についてご紹介します。
※搭載機能はメーカー、機種によって異なります。必ずお使いのトイレの取扱説明書などでご確認ください。

鉢内、ノズル......除菌機能を使いこなしてさらに清潔なトイレに

トイレの汚れや臭いの原因のひとつに「菌」の存在があります。一見汚れが無いように見えるトイレにも、目には見えないカビ菌や臭いの元になる菌などが付着しており、汚れや悪臭の原因になっていることがあるのです。このような菌を取り除くことで汚れを防ぎ、イヤな臭いの発生も抑制することができます。現在、各メーカーのトイレにはさまざまな除菌機能が搭載されています。例えば、以下のような機能があります。

・除菌効果のある水を便器内に吹きかけたり、ノズルを洗浄したりすることで除菌ができる機能
・イオンを放出させ便器内の付着菌や浮遊カビ菌などを除菌できる機能

特に設定をしなくても、トイレが使用後など適切なタイミングで自動的に除菌をしてくれる機能もあれば、お手入れ後など任意のタイミングで便器内やノズルを除菌することができるものもあります。また、設定をオンにしておけば、人が使っていない時間帯に断続的に便器内を除菌してくれるものも。トイレの機種によって機能や動きはさまざまですが、いずれも目には見えない菌を除去できる機能です。これまではどのように対策をすれば良いのか頭を悩ませていた「目に見えない汚れ」。除菌機能をフル活用することで、気になる箇所も清潔に保つことができるようになりそうです。

トイレの輪じみをしっかり掃除したい!という時に。水位を変えられる機能

次に、意外と知られていない機能として「便器内の水位を下げて、お掃除しやすくする」という機能があります。便器の水位を下げると、水たまり面の汚れを直接柔らかい布などでお手入れできるため、水際部分のお掃除がしやすくなります。トイレの輪じみをしっかり掃除したい!という時に、大変役に立つ機能です。水位はリモコン操作などで簡単に下げることができるため、お掃除で必要な時にもサッと使用できます。毎日使用する機能では無いため、リモコンの表にボタンが無いこともあり、気が付かないこともありますが、「お掃除機能」の中などに含まれていることがありますので、一度チェックしてみましょう。トイレ掃除の際には必ずお手入れをする箇所なので、うまく活用していきたい機能です。

気になる箇所のお手入れが格段に楽に。リフトアップ機能、スライド機能

トイレのお手入れで気になる箇所といえば尿の飛び散りが気になる便器と便座の間ではないでしょうか。隙間から汚れがトイレの奥深くに入り込んでいるのでは?と気になりますが、「手が入らない場所だから、仕方ない......」と放置し、そのまま臭いの元になることも。でも、「リフトアップ機能」があれば、便器と便座の隙間のお手入れ問題が一気に解決します。メーカーや機種によっても異なりますが、トイレの側面にあるボタンなどを押すと便座が持ち上がり、便器と便座に数センチの隙間を作ることができる、という機能です。リフトアップをすることによってお掃除ウェットティッシュなどで便器の奥まで拭くことが可能になり、汚れを放置するしかなかった便器と便座の隙間を常に清潔に保つことができます。「トイレを持ち上げるなんて、大変なのでは......?」と思いがちですが、ほとんどの機種は力を入れることなくボタンを押すなどの簡単な操作で持ち上げることができるので、女性や高齢者でも負担なくリフトアップができます。また、便器の上に便座が載っているタイプのトイレの場合、便座側面のボタンを押して前に引くことで、便座をスライドできる機種もあります。シャワートイレ部分をスライドさせることで、便座の奥とタンクの隙間に手を差し入れてホコリなどをきれいに拭き取ることができるようになります。
※リフトアップ、スライド機能の有無はお使いのトイレのメーカー、機種によって異なります。また、リフトアップやスライドの際には取扱説明書で操作方法を確認の上、正しい手順でおこなってください。

コロナウィルス不安が残る中、「便蓋を閉じてから洗浄」する機能も登場

コロナ禍以降、ウィルスの感染ルートとして、便器から飛び散った排泄物を吸いこんだり、手についた排泄物を気づかないうちに鼻や口にへ運んでしまうことが問題視されるようになりました。「蓋を閉めてから水を流してください」という張り紙を施設のトイレなどで見かけることも増えています。自宅でも、ウィルス感染対策として「蓋を閉めてから水を流すようになった」という方も多いのではないでしょうか。コロナウィルスの流行以降、各メーカーから発売されたトイレの中には、そのような「新しい使い方」に対応した機種もあります。メーカーや機種にもよりますが、「自動で蓋が閉まり、その後に洗浄することができる」という機能です。この機能をオンにしておけば、水が流れる前に、便フタが先に閉じるため、便器からの飛沫を心配する必要が無くなります。工場出荷時にはオフになっている設定のため、意外とこの機能の存在に気づかず使っている方も多いかもしれません。家族間での感染が特に気になる場合などはこの便蓋閉後洗浄機能を活用してみるのも良いでしょう。

想像以上の機能がある今時のトイレ。もしかしたら、使いきれていない機能があるかもしれません。トイレのリモコンボタンや取扱説明書の機能一覧を一度確認してみましょう。「こんな便利な使い方ができたのか!」という新しい発見があるかもしれません。仕事や育児、家事にと忙しい毎日。トイレにも日々の快適さとお掃除のために、しっかり働いてもらいましょう。