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家のイメージは外構で決まる!意外と後回しにされがちなエクステリアの考え方

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家づくりは土地選びや間取りづくり、設備の選択など、考えなければならないことはたくさんあります。
そのなかでも、意外と後回しにされがちなのが外構。
これまでは家を隠すための役割が大きかったものの、近ごろでは"魅せる"ための外構といわれるほど、家づくりにおいて欠かせない存在になっています。

今回は家づくりのイメージを大きく左右するだけでなく、さまざまな役割を持つ外構について考えていきましょう。

そもそも外構ってどの部分?

外構と聞いただけでは、家のどの部分を指しているのかピンとこない人も少なくないでしょう。
外構へのこだわりが後回しにされがちな理由の一つとして、具体的にイメージしにくいことが考えられます。
外構はマイホームの印象を左右するだけでなく、美しい街並みづくりに貢献する家づくりに欠かせない要素なのです。

主な外構は、外観のアクセントになる門や塀、公私を区切る玄関までのアプローチ、住まいの印象をアップさせてくれる庭や植栽、車を停めておく駐車スペースなど。
外構は家のイメージを周りに伝える役割だけでなく、実用的な役割も持つスペースです。

外構の重要性を考える

外構にこだわることでマイホームの見た目がよくなることはもちろんのこと、暮らしやすい家になり防犯性も高まります。
次は外構の重要性について考えてみましょう。

マイホームのイメージをアップさせるため

内装は住む人の心地良さを演出してくれますが、外構はマイホームの見た目を決定付ける要素となります。
門まわりや玄関アプローチなど、外構のデザインにこだわることで家の印象をアップさせることができます。

快適な暮らしを送るため

外構の重要性はデザイン面だけにとどまりません。
外構スペースに常緑樹を植えることで、防火や防風に役立ちます。
また、落葉樹は夏の日差しを防ぎ冬の日差しを取り込むなど、冷暖房機器に頼り切らない快適な住まい設計をすることもできるのです。

ライフスタイルを充実させるため

外構へのこだわりは、ライフスタイルの充実にもつながります。
たとえば、ウッドデッキを作りガーデニングスペースを設けると、植物を育てる楽しさを満喫したり、子どもと一緒に植物と触れ合える機会をつくれたりします。

また、屋外でバーベキューを楽しめるスペースを設ければ、家族はもちろん、友人を招いて楽しく食事を楽しむ機会をつくることもできます。
外構のスペースをコミュニケーションの場として活用することで、ライフスタイルをより充実させることができるでしょう。

防犯対策をするため

外構は敷地と外部を隔てるスペースです。
不審者が宅内への侵入を試みた場合、外構スペースに防犯対策が施されている家は敬遠するでしょう。

高い門やフェンスを設置するだけでも防犯対策をアピールできますし、センサーライトや防犯砂利など、外構スペースにはさまざまな防犯対策を行うことができます。
このように、外構スペースを考えるときは、不審者から狙われにくい家づくりを意識することも大切です。

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外構づくりの基礎知識

外構デザインは大きくわけると「オープン型」「セミオープン型」「クローズド型」の3つのタイプがあります。

◎オープン型
門扉や塀を設けず、植栽などで外部空間と仕切るタイプ

セミオープン型
門扉だけを設け、塀は作らずに植栽などで仕切るタイプ

◎クローズド型
門扉と塀で住まいを囲むタイプ

デザイン性やセキュリティのことを考え、どのタイプの外構にするのかを検討しましょう。
また、外構は機能によって以下のようにゾーニングされます。

◎エントランスゾーン
玄関アプローチや駐車スペースなど

ガーデニングゾーン
ウッドデッキやバーベキューを楽しむためのスペース、植栽を植えるなど庭としてのスペース

サービスゾーン
洗濯物を干したりゴミを保管しておいたりするスペース

このように、用途や機能ごとに外構を考えることも大切です。

外構づくり5つのポイントとは?

外構はさまざまな役割や目的を持っており、プランニングを左右する要素はたくさんあります。
バランスの取れた外構をデザインするためには、次の5つのポイントを押さえておきましょう。

配置計画を考える

外構と敷地は切り離して考えることはできません。
周辺の環境をはじめ、日当たりや風通しを考えつつ外構をデザインしましょう。
たとえば、駐車スペースは外構をプランニングするうえでとても重要な要素。
車を簡単に出し入れできるかどうかや、玄関・勝手口との動線なども意識して設計することがポイントです。

建物への影響を考える

外構は家への風通しや採光に影響を与えます。
常緑樹や落葉樹など自然との触れ合い方が、暮らしを快適にしてくれます。
また、塀の位置や作りなどによっても、住まいへの風通しをコントロールできるので、建物への影響を考えたプランニングが重要です。

室内からの見え方を考える

外構は室内から眺めることが多いということを忘れてはいけません。
家づくりでは室内イメージを意識したインテリア選びにこだわりがちですが、外構も室内から見た眺めをイメージしてデザインしましょう。

プライバシーを考える

外構は公私の区切りでもある大切なスペースです。
デザイン性かプライバシーの確保か、どちらを優先するかによって、塀の高さなども変わってくるでしょう。
道路の通行量や周辺環境などを考慮して、バランスの取れた外構をデザインするのがポイントです。

メンテナンスを考える

自然を感じられる植栽は家に彩りを与えてくれますが、定期的なメンテナンスも欠かせません。
落ち葉や害虫対策を考える必要もあります。
日頃のメンテナンスだけでなく費用面も考えて設計しましょう。

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どのくらいの費用がかかるの?

外構にこだわるためには、外構工事の費用もしっかりと確保しておく必要があります。
ここからは、主な外構工事の費用相場を見てみましょう。

門まわり

門まわりの外構工事では、門扉・門塀・ポスト・表札などをまとめて工事するのが一般的です。
材質によって価格は変動するものの、15万~30万円程度が相場とされています。

玄関アプローチ

玄関アプローチは、砂利やコンクリートを敷いたり石材を貼ったりして歩きやすくする工事が行われます。
一般的に、1平米あたりの値段で計算され、10万~15万円程度が相場とされています。
また、玄関を塀で囲う工事は、全長や面積によって差があるものの、100万円程度が相場と考えておきましょう。

庭は工事の規模によって価格は大きく異なるものの、デッキの設置などの新規設備工事の場合で50万~100万円程度。庭全体を造り変える工事の場合は100万円以上の費用を考えておく必要があります。

ガーデンルーム・サンルーム

リビングに隣接したガーデンルームやサンルームは、50万円前後が相場です。
外からの目隠しとなる役割も持つ植栽は、一式で5万~10万円程度の費用を考えておきましょう。

外構の役割や目的に目を向けてみる

家づくりではあれもこれもと考えることが多く、外構にまで意識が回らないこともあるでしょう。
でも、外構はとても多くの役割を持つ、後回しにできない重要な存在だといえます。

諸条件にもよりますが、規模の大きな外構工事になると相当の費用がかかります。
「外構にかける予算を確保していなかった......」という結末にならないように気をつけましょう。
隅々までこだわった家づくりができるよう、外構の役割や目的に目を向けてみてはいかがでしょうか。

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