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  • 建物のはなし

2019.01.16

実は狙い目!?認定低炭素住宅とは?

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みなさんは「認定低炭素住宅」をご存知でしょうか?

長期優良住宅やZEH ゼッチ (ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)についてはテレビCMでも見聞きするので、これから家づくりをしようという方なら知っているかもしれません。

ここでは『認定低炭素住宅』の条件やメリットについて説明したいと思います。
もしかしたら、現在検討中の家にピタリと当てはまるかもしれません。

認定低炭素住宅ってどんな住宅?

国土交通省のパンフレットでは、『認定低炭素住宅』を次のようにうたっています。

低炭素建築物

エコまち法※に定める低炭素建築物とは、建築物における生活や活動に伴って発生する二酸化炭素の排出の抑制するための低炭素化に資する措置が講じられている、市街化区域等に建築される建築物を指します。

1.省エネルギー基準を超える性能をもつこと、かつ低炭素化に資する措置を講じていること
2.都市の低炭素化の促進に関する基本的な方針に照らし合わせて適切であること
3.資金計画が適切なものであること

1.の省エネルギー基準を超える省エネルギー性能とは、外皮の性能及び一次エネルギー消費量の基準について一定以上の性能を有することをいいます。

上記1~3のすべてを満たす建築物について、所管行政庁(都道府県、市または区)に認定申請を行うことにより、低炭素建築物として認定を受けることが可能です。

〔抜粋〕エコまち法/国土交通省

と記載されていますが、説明を読んでも良くわかりませんね。
また、文字だけを読むと、「認定を受けるのが難しそう」とういう印象を受けませんか?

でも、本当にそうでしょうか?
認定の基準を確認しながら本当に難しいのかを確認していきましょう。

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認定低炭素住宅の条件

ここでは木造住宅を例に説明します。
木造住宅を新築するのであれば、条件はこの2つだけです。

1、省エネ法で定める省エネルギー基準の一次エネルギー消費量の10%を超える省エネ性能を有すること

2、節水対策をすること(節水便器などの導入)

たったこれだけです。
他にも条件はあります(後述)が、この2つだけを覚えておいてください。

2については書いてある通りなので説明は不要と思いますので、1に関してのみ少し説明を加えましょう。

「国が定めた一次エネルギー消費量の基準値よりも更に10%以上省エネした家にしましょう。」
ということです。
一次エネルギーとは、身の回りにあるエネルギーの元になるもので、ガソリンであれば原油、都市ガスであれば天然ガスといった、地球上に存在する天然のエネルギーのことを指します。

ちなみに、電気の一次エネルギーは「石炭」「天然ガス」「ウラン」など。
実はウランも天然に存在するものなのです。
ちょっとした豆知識にいかがでしょうか?

話が逸れましたが、この一次エネルギー消費量を10%削減するのはどのくらい難しいのでしょうか?
答えは、「それほど難しくありません。」です。

現在、断熱材のメーカーや住宅設備のメーカーは省エネ性能を競うため日々研究・開発を行なっています。
そのため近年の性能の向上は目覚ましいものがあります。

それに対し、日本の省エネルギー基準の根本部分は平成11年以降、20年近く前から実質変わっていません。
ここまで説明すればお分かりですね。

現在は断熱材や設備の性能が国の基準を上回っているので、大きなコストや手間をかけなくても省エネルギー性能の基準を満たす家を建てることが可能です。
また、そこから10%削減することもそれほど大変なことではないのです。

参考までに、低炭素住宅の認定条件は下図の通りです。

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〔出展〕国土交通省 低炭素建築物認定制度 関連情報より

認定低炭素住宅をもっと活用しよう

認定基準がわかり、それほどハードルも高くないことがわかったところで、どのように活用していけば良いのでしょうか。
ここでは低炭素住宅のメリットを確認しながら活用方法を考えていきます。

低炭素住宅のメリット

低炭素住宅のメリットについて記載します。

・低炭素住宅にしたことで、標準的もしくはそれより高い断熱性能がある

・上記同様、住宅設備についても標準的なものかそれ以上の設備が使われている

・長期優良住宅と同等の税制優遇を受けられる

・「地域型住宅グリーン化事業」の補助金を受けられる可能性がある

断熱性能と住宅設備が標準的な性能以上であることで、そうでは無い家と比べて、快適な住環境と言えるでしょう。
また、住宅設備の省エネ効果が高い事で光熱費も低く抑えることが見込まれます。

そして特筆すべきが、税制優遇ではないでしょうか。
住宅ローン減税の控除対象借入限度額が一般の住宅では3,000万円のところ、低炭素住宅では4,000万円に拡充されます。

また、投資型減税(すまい給付金)の対象になります。
これは現金で購入される方にとってのメリットになります。
一般的な住宅では受けることができない、長期優良住宅と低炭素住宅だけが受けることのできる制度のため、受けられること自体がメリットと言えるでしょう。

国土交通省の「地域型住宅グリーン化事業」の高度省エネ型には、ZEHゼッチ(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)と並んで、低炭素住宅も補助金の対象として補助金枠が設けられています。(2018年度補助額 上限110万円)

低炭素住宅の活用方法

メリットについて理解できたところで活用方法について考えます。

長期優良住宅と同じ税制優遇が受けられるのであれば、わざわざ低炭素住宅にしなくても長期優良住宅でいいのでは?と考えると思います。
長期優良住宅の認定基準は、大きく4つ「維持管理の容易性」、「劣化対策」、「耐震性」、「省エネルギー性」があり、少なくともこれら4つを満たさなければ認定を受けることが出来ません。

それに対し、低炭素住宅は前述した通り「省エネルギー」に特化した認定基準しかないので、比較的容易に認定を取得することが出来ます。
そして、低炭素住宅に認定されていればフラット35S(金利Aプラン)を利用することができます。

敷地の制約があったり、間取りに対する強いこだわりがあった場合に、長期優良住宅は認定が取得しづらくなりますが、断熱性能や設備を強化して低炭素住宅の認定を取得すれば、長期優良住宅と同等の税制優遇であったり、補助金やフラット35Sを受けたりできます。
これらを組み合わせることで、強化した断熱性能や設備のコストアップ分は十分賄えるでしょう。

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低炭素住宅の注意点

 全国には低炭素住宅の認定が取得できないエリアがあります。
冒頭の国土交通省のパンフレットにありましたが、低炭素住宅は建築地の用途地域が原則、「市街化区域」内にあることが認定の条件となります。
これは「エコまち法」が都市における低炭素化を目的に作られた法律だからです。
従って、これから建築しようとする土地の用途地域が「市街化区域」に指定されているのか、事前に確認しておきましょう。

低炭素住宅は、比較的認定が取得しやすく、認定を受けることで税制優遇や補助金、フラット35Sが利用できると言った、長期優良住宅に匹敵するメリットがあります

長期優良住宅とZEHに挟まれて若干影を潜めている存在ですが、特徴を知って利用することで大きなコストをかけること無く、快適で省エネルギーな住宅を手に入れることが出来るかも知れません。

<参考>

エコまち法/国土交通省
低炭素建築物認定制度 関連情報/国土交通省

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