家を買う人の平均年齢は?また、その理由は?
家を買うのにベストな年齢はあるのでしょうか。大きい買い物であるだけに慎重になりすぎて、いつか買おうと思いながらも気が付けば年数が経っていたという人もいるでしょう。今回は、公の統計から家を買う人の平均像を考察し、実際に買うべきタイミングを考えていきます。
家を買うメイン層は30歳代
国土交通省の「平成29年度住宅市場動向調査報告書」によると、新築の注文住宅を購入した世帯主の年齢は4割超が30歳代。建売の一戸建住宅では5割近く、分譲マンションでは4割近くと、マイホーム購入のメイン層は、住宅の種類にかかわらず30歳代ということがわかります。
そして、厚生労働省の「平成30年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、2018年の平均初婚年齢は夫 31.1 歳、妻 29.4 歳、母親の第一子平均出産年齢は30.7 歳とあります。30歳代はライフスタイルの変化が多い年代であることがわかります。
つまり、マイホームの購入は、人生の大きな変革期である30代が多いといえます。
40歳代も少なくない
上述のようにマイホーム購入の主流は30歳代ですが、40歳代で購入するケースも少なくありません。住宅金融支援機構の「2018年フラット35利用者調査」では、フラット35利用者の年代別割合が、40歳代も25.5%という結果でした。
また、先の「平成29年度住宅市場動向調査報告書」においても、中古の一戸建住宅と中古マンションの購入層は40 歳代が3 割ほどで最多となっています。晩婚化により40歳代での結婚・出産も増えていることや、40歳代の単身者が持ち家の購入を決断するケースもあることなどが影響しているのでしょう。また、中古物件の割合が大きいのは、定年までの期間が短くなる分、物件価格を抑えるためと考えられます。
30歳代・40歳代で購入した場合の返済額の違いは?
住宅購入のメイン層は30歳代ですが、40歳代での購入も多いことがわかりました。30歳代、40歳代で購入した場合の住宅ローンの返済額の違いを、こちら(新規借入れを検討の方)のシミュレーションを利用して確認してみましょう。家計の健全性を考慮して、いずれも65歳完済とします。
- 借入額 3,000万円
- 金利1.2%(全期間固定)
- 元利均等返済
とした場合、
1.30歳から35年(完済時65歳)で返済すると毎月返済額は約8.8万円
2.40歳から25年(完済時65歳)で返済すると毎月返済額は約11.6万円
※返済額は概算金額です
と、1と2で毎月約2.8万円の差があります。
2で毎月の返済額を約8.8万円にするには、借入金額を約2,279万円に抑える必要があり、頭金を約721万円入れるか、物件価格を見直しをする必要が出てきます。
年齢よりも、「今欲しい」を大切にしよう
同じ金額を借りて同じ条件で返済する場合、返済期間が短くなると月々の返済額は当然増えます。ただし、年齢が上がった場合、一般的に月々の収入も増える可能性が高いため、それで生活に支障がなければ問題ないでしょう。また、その間に頭金を貯めて借入金額を抑える方法もありますし、物件価格自体を抑える方法もあります。一方、若い年代で頭金があまりない場合は、物件価格を抑える、返済期間を長くして月々の返済額を抑えるなどの方法があります。
そもそも家を買うのに最適な年代というのはなく、年代に応じて無理なく住宅を購入することが大切なのです。年齢よりも、家族構成の変化などで、夫婦がそろって「欲しい」と思ったときが、最も買い時といえます。我が家にとってのマイホームの買い時が訪れたら、積極的に購入を検討してみるのがいいでしょう。
家を建てるタイミングを決める要素は年齢以外にもあります。下記の記事もご参照ください。
マイホーム購入は年齢で決める必要はなし!
マイホーム購入の平均層は30歳代でしたが、40歳代でも中古物件を選ぶなどして賢く住宅を購入していることがわかりました。繰り返しになりますが、20歳代だろうが50歳代だろうが、「欲しい」と思ったときが買い時です。
なお、家の購入を意識しはじめたら、家を買うにはどうすればいい?はじめてのマイホーム購入基礎知識の記事も参考にしていただき、家の購入に関連する基礎知識を身につけておきましょう!