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  • 建物のはなし

2020.03.06

子供部屋の設計と計画のポイントをこっそりアドバイス

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「子供部屋」の作るための考え方

新築住宅を計画する時に子供部屋をどう作るべきか、色々と考える必要があります。子供の年齢や将来の活用方法によって広さや内装など考えることがたくさんあります。
ここでは、基本計画として部屋の「広さ、配置、間仕切り壁、内装、注意点」について考え方を纏めてみました。

例えば、就学前の子供が2人いる場合を想定して考えてみましょう。
・2部屋を間仕切り無しにして、広いワンルームを作り当面の間、遊び部屋にする。
・家族全員の寝室として当面の間使用する。
・思春期になると個室を希望するので、この頃に間仕切り壁を作る。

上記は良くある考えですが、この間長くとも10年程度です。最初から個室の2部屋に作る方が良いか、ワンルームで作るか、計画時点の子供の年齢で判断しましょう。
子供がいずれ巣立った後、この部屋を誰がどうのように使うのか、新築計画時に考える事が必要です。難しいところでが、将来の用途が決まってないのであれば、可変スタイルにする考え方があります。可変スタイルの考え方に、広い空間で構造体を作る方法があります。将来、間仕切壁を作るときに壁の位置の自由度を上げる事が可能になります。

Ⅰ.子供部屋の配置と基本の計画は!?

「部屋の広さは」
家全体の床面積で各部屋の大きさが決まる場合もありますが、子供部屋の広ささは、目安で言うと6帖程度が一般的に多く見受けられますが、最低でも5帖は必要でしょう。部屋広さは、家具の量や配置よって決まる場合があります。子供部屋の置き家具は、シングルベットや机、本棚を置けるスペースが最低でも必要であり、それらを配置すると6帖程度になります。その他、収納(物入・洋服入)が必要ですが、部屋だけの広さとしては6帖程度必要です。

「最近の傾向」
子供が小学生までは、帰宅したら子供部屋に直行するのではなく、ダイニングに行き、おやつを食べ、宿題などの勉強を行う場所として習慣づける親が増えています。これは、ダイニングでの親子のコミュニケーションを重要視する傾向があるからです。この場合大事なことは、ダイニングテーブルが机と兼用になる事やそこに導く動線が重要です。子供2人が本やノート、筆箱を置いて余裕があるよう少し大きめのテーブルを購入するようにしましょう。
また、ランドセルや本の収納スペースを設けると良いでしょう。ダイニング回りが雑多にならず便利です。子供用品専用の作り付け収納もあります。

「注意したい点」
玄関から子供部屋までの動線が非常に重要です。帰宅した子供に親が気付かず、2階の部屋に直行できないような間取りにする事が重要です。コミュニケーションを重視する動線にするには、リビング内に階段を設ける計画にしましょう。リビング階段ですと、自然に家族が触れ合えますので、普段と違うお子さんの様子の変化も見過ごす事がなくなりますし、会話も増えるでしょう。この間取りは、最近では多く見受けられる間取りです。リビング内階段や吹抜けは、冷暖房効率が心配になると思いますが、省エネ効果の高い高気密高断熱の家であれば問題ありません。
更に注意する点として子供部屋の個室の作りです。重要なのは、子供のお城のような広くて贅沢な作りは避けるべきです。快適過ぎる部屋を作ると、子供は自分の部屋から出てきません。むしろ、籠ってしまいがちになり、親子コミュニケーションが不足します。一日の内に顔を合わせるのは食事の時だけ!?こんな部屋を作ってしまうと、 子供の成長に悪い影響を与えますので注意して下さい。

Ⅱ.子供部屋の広さと収納は!?

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「必要な広さ」・・・少し細かく説明します。
・6帖2間続き1ルーム使いの場合
部屋の広さ:6帖+6帖=12帖
収納(物入又は洋服入れ):1帖+1帖=2帖
合計14帖必要
・個室を2間作る場合も同じ広さが必要になります。
・1部屋の最低必要な広さは5帖程度と思います。これを切ると家具の配置が困難になってしまいます。
・小屋裏のスペースを有効活用する事も考えましょう。
小屋裏を収納として、普段使用しないような物を収納する。小屋裏の空間利用としてロフトして使用する事も可能です。

「必要な家具」
机、シングルベット、本棚、洋服入れです。本棚や洋服入れを造り付けにすることが望ましいでしょう。就学前の子供は、おもちゃ置き場が必要です。低い棚やおもちゃ箱を連続して置けるスペースを確保する必要があります。いずれも、寸法を事前把握しないと配置計画ができませんので注意して下さい。

「収納」
子供部屋があそび部屋になると、当然、おもちゃの収納が必要になります。可動棚やおもちゃ箱をいくつか置いて、散らかしたら片付けるといった「躾」ができるような工夫がポイントになります。小さい子供が片付けしやすいように高さの低い可動棚とし、作り付けにしない方が良いでしょう。洋服の収納について、子供の年齢によって収納量は変わりますが、洋ダンスを置くか、作り付けの洋服入れにするか迷うところです。面積に余裕があれば、子供の成長と共に服の量も増えますので、ウォークインクローゼットを設けることも考えましょう。物入にステンレスパイプを設置し、引出しは市販の物を置く使い方もあります。これは、物入と洋服入れを兼用できる使い方です。家族が使うウォークインクローゼットを設ける場合もあります。最近では、このスペースを1階に設けることも見受けられます。本棚について、子供の成長と共に量が多くなってきます。最低でも幅90cm程度で高さのある物を考えて下さい。設置に関して地震時に倒れてこないよう造り付けが望ましいのですが、置き本棚にする場合は、転倒防止の固定具が設置できるように壁補強を行って下さい。

「窓の配置や大きさ」
大き過ぎる窓は、明る過ぎて落ち着きが無くなります。角部屋で2方向に窓がある場合、東西側の窓は直射の影響を受けますので冷暖房効率が悪くなります。大きな窓は避け、地域により異なりますが遮熱ぺアガラスを使うようにしましょう。

「注意した事」
小さい子供は予想外の動きをします。窓やバルコニーからの転落を防ぐための注意が必要です。室内の棚や置き家具の高さに注意して下さい。窓側に容易に動かせられる物は子供部屋に置かないようにして下さい。バルコニーは、腰壁に足掛りになる物は置かないようにする。椅子やテーブル、エアコンの室外機は置かない。腰壁の装飾小窓は避けた方が良い。必ずと言っていいほど足を掛けてしまいます。

「子供が巣立ってしまった後」
子供部屋2部屋をどう活用するか考える。例えば、夫婦または別々の趣味の部屋にする(書斎・華道・お茶室・シアタールーム・音楽室)に改装等。部屋の用途が決まれば、新築時の計画で各部屋の作り方や必要な設備が決められます。将来の用途が未定の場合でも、後から施工する事も可能でしょうが、最初に計画に入れてあれば、適切な補強工事や設備配管などが可能となり、工事費が安く済みます。

「可変スタイル」
国が推奨する「長期優良住宅」を建てますと、家の寿命を大幅にアップできます。計画的にメンテナンスを行えば、60年~100年持ちますので、2~3世代に亘り住み続ける事が可能です。将来、2世代3世代で暮らす家族の生活スタイルを考える事も可能となります。例えば、将来息子夫婦と一緒に暮らす2世帯住宅にしたいと考えた場合、新築計画時点で自由に移動できる間仕切り壁を計画に入れる。
また、2世帯住宅の為にキッチンや洗面台洗濯、浴室に給水や給湯、排水の配管を事前に施工しておくと、改築時に費用が安く済みます。

Ⅲ.子供部屋の内装は?

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内装材は多種多様であり非常に迷うところです。子供年齢や男の子、女の子で異なります。子供部屋に限りませんが、一般的に壁や天井は「ビニールクロスや紙クロス」「調湿効果の高い塗り物」「木材(羽目板)」などがあります。最も多いのは、ビニールクロスで仕上げです。防汚タイプや落書きしても拭ける物、一部の化学物質を吸着する物もあります。また、デザインも豊富で模様替えも容易にでき、安価である事から良く使われます。子供向けにデザインされたクロスも多く用意されています。壁全面に柄物を貼ると落ち着かなくなりますので、1面だけアクセント貼りで変えると、変化が出て良いと思います。模様替えが容易ですので、子供が小さい時期は、思いっきって遊んでもみても良いでしょう。

「注意したい点」
カーテンやブラインドのデザインと色です。壁のクロスと同色系にする事もありますが、柄付きのデザインを入れるとか、少し濃い目の色を持ってきても良いと思います。カーテンは機能も充実しています。色柄だけでなく、遮光、遮熱、防汚タイプの物がありますので、部屋の条件に合わせて選択するようにしましょう。塗壁の特徴は調湿効果が期待できます。適度な湿度で室内環境は良くなると思います。模様替えの場合、再塗装するか新たに塗壁にする必要があり制限があります。選択は慎重にしましょう。
木材を使用した場合は、壁や天井の一部分に張ることをお勧めします。香りや視覚の効果から、一般的に落ち着く、安らぐと言われております。全面張りにすると、むしろ逆効果になりますので注意して下さい。

床について代表的な素材は、無垢材、突板材、シート張り、カーペット、クッションフロアーがあります。色柄も非常に多く迷うところです。子供部屋に使用する素材としては、掃除が楽な物を選択する事可能です。シートタイプのフローリングですとワックス掛けが不要で水拭きが可能になります。

その他、防音や遮音に効果のある床にしたい場合、下地に専用マットを敷き詰める事で音の軽減が期待できます。内装色は全体的に明るく仕上げた方が良いでしょう。床は濃色の物ではなく、明るい木地色にする方が増えているようです。注意として、置家具(机・ベット・本棚)等の色のコーディネートも忘れずに!?

Ⅳ.子供に悪い影響のある部屋(間取り)作り?

子供部屋の作りによって、成長に悪い影響を及ぼす場合があることを知っていますか?こんな子供部屋を作るとよくない事になるかも!?
(悪い例)
① 贅沢な作り。部屋の広さが10畳以上と広く鍵付きのドアである。
② 2階が全て子供部屋。2階のみで全て用が足りる。水回りの設備が全て揃っている。(ミニキッチン、トイレ、洗面所、浴室等)
③ 収納が少なく片付かない。(物で溢れている)
④ 部屋が狭く天井が低い。(圧迫感がある)
⑤ 冬寒く夏暑い。(集中できない、勉強できない。眠れない。
⑥ 交通量の多い幹線道路や鉄道に隣接している。(騒音、交通振動、空気汚染、窓を開けられない、眠れない、落ち着かない)
⑦ 外階段から2階へ直接行き来できる。(1階親世帯と完全の別)
⑧ 玄関に隣接して階段がある。(出入りが分からない)
⑨ 家族が集まる部屋が無い。狭くて寛げない。人数分のソファーが無い。
⑩ 家族が一緒に食事する部屋が無い。狭い。

上記は一例に過ぎません。これらに共通する点は親子のコミュニケーションや親子が触れ合えるような間取りでは無いと言う点です。一概に決め付けられる事ではありませんが、子供の成長に影響があるとされているものです。この内容を参考に間取りの計画を行えば、問題を最小限にできるかも知れません。

子供部屋の間取りを計画する場合、広さ、収納、色柄、室内環境、将来等、検討する事が多く迷うと思いますが、この資料が計画の参考にして頂ければと思います。お子さんが健やかに育つような間取り計画が出来るよう願います

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