家族を育てる家

暮らしのアイデア

事前にチェックしておけば安心!トイレの停電時対応

pixta_79076094_S.jpg

初夏から秋にかけては台風や大雨などの自然災害が発生しやすい季節です。食品の備蓄や避難経路の確認も大切ですが、意外と忘れがちなのが「トイレの停電時対応」。普段何気なく水を流す時に使っている「流すボタン」や、立ち上がると自動で水が流れる自動洗浄機能も、停電時には使用できなくなります。

長期にわたり電気の供給が見込めない場合、トイレの洗浄が使用できないのは大変不便な上、衛生面でも不安です。事前に自宅トイレの停電時の対応方法を知っておくことで、急な停電発生時にも状況に応じた行動がとれます。いざという時に慌てないために、「トイレの停電時対応」についてチェックしてみましょう。


タンクレストイレは停電時に水が流せない?そんなことはありません!

タンクレストイレは見た目もスマートでおしゃれ。ご自宅のトイレがタンクレスという方、もしくは、これからトイレを購入される方の中で、タンクレストイレを検討されている方も多いのではないでしょうか。でも、タンクレストイレには「洗浄レバー」がありません。レバーが無いということは......停電時には水を流せないのでしょうか?

そんなことはありません。最近のタンクレストイレには停電時にも水が流せる「停電時対応機能あり」のものが多くあります。メーカーによって方法は異なりますが、停電時対応用のレバーで流せるもの、電池を入れて水を流すものなど、停電時にも洗浄ができるようになっています。

操作自体は落ち着いて説明書を読めば理解できるものですが、注意すべきなのはレバーや電池ケースの場所。停電時対応のレバーや電池ケースは便器側面のカバーの中や、便器後方の蓋内など、普段はあまり触らない場所に設置されていることが多いのです。事前に場所をわかっていないと、停電時の暗がりの中で手探りで操作することになってしまいます。

また、タンクレストイレの製品タイプや販売時期によっては、停電時対応機能が無いものもあります。そのような場合、別売の停電時対応キットを用意したり、バケツに汲んだ水を便器に流し込む方法で対応します。自宅のタンクレストイレの停電時対応はどのような手順なのか、事前に把握しておくことが大切です。

タンクレストイレ以外も!自宅トイレの停電時対応を知っておきましょう。

タンクレストイレの他にも、最近多く見かけるようになってきたのが「シャワートイレ一体型タイプ」。タンク部分と機能部分が一体となっているため、曲線的でなめらかなデザインや、コンパクトな形状のものが多く、中には一見タンクレスにも見えるローシルエットタイプもあります。

「一体型」タイプにも洗浄レバーが無いタイプが多くありますが、こういったタイプのトイレにも停電時対応用として本体側面奥などにレバーが隠れていることがあります。普段は全く見えない場所にあることが多いので、「え?そんなところにレバーがあったの!?」となることも。事前に確認をしておかないと、存在自体に気付かず、「停電時に使えなかった......」ということにもなりかねません。

また、トイレのタンクが背面収納内に隠れている「収納一体型」トイレの場合、収納の中のタンクに洗浄レバーが付いています。こちらも普段は収納棚の中に隠れているので、意外と存在に気付いていない方も多いかもしれません。ご自宅のトイレのタイプや停電時の洗浄方法について、一度確認してみることをおすすめします。

家族みんなで確認!停電時の流し方

非常時に備え、普段から家族全員で停電時のトイレの使い方をチェックしておきましょう。以下にチェックポイントをまとめました。

トイレの停電時対応チェックポイント

停電時の水の流し方(手順)を取扱説明書で確認。
停電時対応用の洗浄レバーや電池ケースの位置を触って確認。
電池が必要なタイプは該当の電池が家庭内にあるか確認。なければ非常用に用意。
停電から復旧した後の対応についても確認。

実際にトラブルが起きた時にあたふたと取扱説明書を探すことにならないように、説明書がどこに置いてあるのかを家族みんなが認識していることも大切です。停電時対応のページに付箋を貼っておけばさらに安心。夜間停電に備えてトイレ内に非常用懐中電灯を置いておくのもおすすめです。

また、最近は各メーカーが停電時対応方法の動画を用意しています。メーカー公式の動画を見て手順を確認しておくのも良いでしょう。(製品カタログや取説に動画QRコードが載っていることがあります。手元に資料が無い場合は、「お使いのトイレの品名や品番、停電時対応」で検索してみましょう)

今、防災用リュックの用意など、災害に備えて日頃から用意をしておくことへの注目が高まっています。トイレは生活していく上で欠かせないもののひとつです。家族みんなでシミュレーションをしておけば、いざという時も落ち着いて行動ができます。日頃の確認や備えが、きっと非常時の対応に役立ちます。