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水漏れから劣化まで!洗面のトラブル回避のために、今日から実践できること【後編】

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普段意識することのないちょっとした習慣が招く洗面化粧台のトラブル。できることなら、避けたいですよね。今回は前回に引き続き「日々の使い方やちょっとした心がけ」次第で回避することができる洗面化粧台まわりのトラブルについてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

気が付くと錆でボロボロに?! 蝶番やレール劣化の意外な原因!

洗面台の蝶番やレールが錆びついているのを目にしたことはありませんか?洗面化粧台の金属部品が錆びついてしまう意外な原因。それは「塩素系の薬品・洗剤類」かもしれません。

塩素系漂白剤や洗剤は洗面化粧台収納に片づけることが多いと思います。しかし、塩素系の薬品・洗剤類を収納するときに、キャップがしっかりと閉まっていなかったり、ボトルに液剤が付着したまま残っていたりすると、塩素ガス発生し、蝶番やレールの錆の原因になるのです。
レールが錆びた場合、引き出し開閉時の動作不良の原因にもなりかねません。

塩素系の薬品・洗剤類をキャビネット内に収納する場合、キャップを確実に閉め、保管方法に注意しましょう。また、これらの液剤がキャビネット内部やボトルに付着した場合、すぐに拭き取ることも大切です。まさに「日ごろのちょっとした心がけ」で避けられるトラブルです。お掃除の後などには丁寧な処置や片付けを心がけたいですね。

鏡に黒い汚れ?水分が原因で起きる腐食に注意!

古い鏡などを見てみると、縁に黒いシミのような汚れや、点々とした黒斑が付いていることがあります。汚れかと思って拭いてみても落ちません。それもそのはず、これらの黒いシミは鏡の汚れではなく、湿気により鏡の内部で腐食が起こっているものだからです。「シケ」などとも呼ばれる現象で、一度発生すると取り除くことはできません。では、なぜこのような腐食が起こるのでしょうか?

鏡は、ガラスに金属メッキを吹き付けています。その上に防湿塗装などが施し、角部分は樹脂などでコーティングすることで、水や洗剤が塗装膜に入り込んで影響をあたえないように守っています。しかし、経年の劣化などで水や洗剤が塗膜の中に入り込むと、鏡の内部で腐食が起こり、表面から見た時にまるで黒い汚れが付着しているように見えるのです。経年劣化以外にも、清掃時に強く擦ったり、洗剤が付着することなどにより縁のコーティングが剥がれ、腐食の原因になることもあります。

腐食を避けるためには、鏡に水滴や洗剤が付いたら軽く拭く、鏡のまわりの水はこまめに拭き取るなど、できるだけ乾いた状態を保つようにします。鏡の下端なども、水が溜まらないように注意しましょう。腐食は除去ができませんので、気になる場合は鏡を丸ごと交換するしかありません。手遅れになる前に、こまめに水分を取り、鏡を湿気にさらさないようにしましょう。

ボウルのヒビや割れの原因!衝撃や熱湯にはご注意を

最近の洗面化粧台はミラーキャビネットの収納が充実しているので、化粧瓶やシェーバー、ブラシなど、色々な物をスッキリ片づけることができます。また、洗面まわりではドライヤーなどを使用することも多いかと思います。しかし、うっかり硬く重い物をボウルに落としてしまうと、落下状況によってはヒビや割れが入ってしまうことがあります。

とくに、陶器製のボウルは小傷などが付きにくく、お手入れも楽な素材ですが、衝撃にはそれ程強くないため、硬く重い物の落下には注意が必要です。人工大理石のボウルは陶器よりも割れには強いですが、激しい衝撃を与えると傷の原因になりますのでこちらも硬い物の落下は避けたいところです。

また、衝撃以外にも「熱湯」も割れの原因になることがあります。陶器製のボウルに熱湯を注ぐと、急激に膨張を起こし、ヒビ割れの原因になります。とくに、冬場など陶器が冷えきっているときには熱湯の膨張によるヒビ割れが起こりやすくなります。熱いお湯を流す必要がある場合は、少し水を溜めてからゆっくり注ぐようにしましょう。

そして、もしヒビや割れに気付いたら......「ちょっとしたヒビで、使用上は問題ないからそのまま使おう」これはNGです。小さなキズやヒビ割れでも、水が内部に浸入し、洗面化粧台を劣化させたり、水漏れが起きることがあります。長時間内部に水が入ったままになると、配管など致命的な箇所の劣化につながったり、周囲にカビが発生する原因になる可能性もあります。洗面ボウルのキズやヒビは、放置しても無くなりません。
万が一、ヒビや割れに気付いたら、無理に使い続けるのではなく、早めに修理を依頼しましょう。

トラブルは起きてしまってから「どうしよう!」と焦ることが多いものです。しかし、振り返ってみると、普段のちょっとした習慣や、無意識の行動がトラブルの原因になっていることがあります。ちょっとした心がけで、大きなトラブルを回避していきましょう。