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台風シーズン到来!台風接近時にすぐにできる対策

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厳しい暑さとともに、台風や集中豪雨が心配な季節になりました。台風の発生や接近は、7月から10月にかけて最も多くなります。

停電や断水によって電気や水といったライフラインが断たれると、住宅設備機器や家電が使えなくなるため、復旧までの時間を乗り切るために、水の確保など、直前の対策が大切になります。また、被害を最小限にとどめるため、備蓄だけではなく家のまわりにも目を向けておく必要があります。

今回は台風や豪雨の際にすぐにできる対策についてご紹介します。

浴槽に水を溜め、生活用水を確保する

台風の被害によっては、停電だけでなく、断水が起こることがあります。すばやく生活用水を確保する方法として「浴槽に水を溜める」という方法があります。一般的な家庭の浴槽の場合、180L~200L程度の水を溜めることができます。あらかじめ水を溜めておけば、断水した時にも、洗い物やトイレなどに水を使用することができます。断水に備えた方がよさそうな場合は、浴槽に早目に一回分の水を溜めておきましょう。

また、エコキュートの場合、貯湯タンクに湯が残っていれば、停電時でも機種によっては湯が使えることがあります。停電のおそれがある場合、リモコンでタンク残湯量を確認し、満タンまで沸き増しておくことで当面のシャワーなどのためにお湯を確保しておくことができます。
※停電時にはエコキュートの湯温調節が出来ないため、高温のお湯が出る場合があります。必ず湯温を確かめてからお使いください。

さらに、エコキュートの貯湯タンクに非常用取水栓が設けられていれば、タンク内の湯(水)を取り出すことができるため、断水が長期にわたる場合などに、貯湯タンクの水を生活用水として使用できる可能性があります。非常時に自宅のエコキュートの水を取り出すことができるのか、取り出せる機種であればその方法など、事前に確認しておくことをおすすめします。

窓の雨戸・シャッターは閉めて、飛来物に備える

最近の窓ガラスの強度は昔にくらべて上がっていますが、強風で飛んでくる石や瓦、鉢などの硬いものが当たると、強い衝撃により割れる危険があります。シャッターや雨戸はしっかりと閉め、万が一に備えるようにしましょう。シャッターや雨戸がない場合はカーテンやブラインドを閉めたり、飛散防止フィルムや段ボールを貼ることで外からの飛来物に備えることができます。

また、庭や玄関先などに、風に飛ばされたり倒れたりしそうなものがないかもチェックしておきましょう。植木鉢や自転車、工具など、片づけることができるものはあらかじめ屋内に移動させておきます。ベランダや庭に物干しがある場合、物干し竿も外して室内に運んでおくか、地面に置いておくとよいでしょう。大きな植木鉢や棚など移動が難しいものは、紐などでしっかりと固定しておきます。外に物があると、自宅だけではなく、暴風にあおられてご近所にも飛んでいってしまう危険があります。できるだけ、家のまわりのものは片付けておくと安心です。

強風や大雨の場合は部屋の換気口を閉じる

換気口は、屋内に新鮮な空気を取り込む役割があるため、普段は常に開けておきます。しかし、暴風や横殴りの雨などの時には、室内に風雨が入り込むおそれがあるため、閉めておくようにします。換気口のシャッターはレバーや開閉ツマミなど、簡単な操作で開閉ができるため、
暴風雨が入り込む前に閉めておきましょう。

なお、換気口を閉めると家の換気ができなくなります。台風通過後は閉めた換気口をすみやかに開けてください。

排水溝や雨樋のゴミを取り除き、水はけをよくしておく

大雨が予想される場合は、ベランダの排水溝や、屋根などに取りつけられている雨樋の大きなゴミを取り除いておきます。これらの箇所は雨水の通り道になるため、落ち葉やゴミなどが溜まって水はけが悪くなっていると、詰まっている場所で水が流れなくなったり、溢れたりする原因になります。ベランダや建物の一部に水が溜まると、そこから室内に水が入り込むおそれもあります。普段はなかなかチェックをしない箇所かもしれませんが、台風接近が予想される時には汚れやゴミが溜まっていないかを点検しておきましょう。

電気製品の停電時の使い方を確認しておく

停電が心配な場合、 懐中電灯や携帯用ラジオなどの用意とともに、電気で動く製品の非常時の使い方を確認しておくことも大切です。電動シャッターの場合はレバーを操作することで、手動操作に切り替えることができ、停電時にも手動操作ができるようになっている製品が多いです。非常時にあわてて強引な操作や誤った使い方をすると不具合の原因にもなりますので、事前に停電時開閉機構の操作方法をチェックしておくとよいでしょう。

玄関の電気錠の場合は、停電時にはリモコンや室内コントローラーユニットでの操作はできなくなりますが、玄関ドアは手動鍵で開閉ができます。普段手動鍵を持ち歩いていない場合は、すぐに使えるように手元に用意し、外出時は携帯するようにしましょう。玄関に電池を挿入するタイプのドアは、停電時も使用ができます。トイレがタンクレスやボタンを押して洗浄するタイプの場合、停電時には水を流すことができません。

しかし、機種によっては、停電時用の洗浄レバーがあったり、電池を入れて水を流すことができるようになっていたりするものもあります。停電後、とくに夜間は懐中電灯の明かりだけでトイレまわりを確認するのは困難です。停電時対応レバーの位置や電池の挿入箇所、使い方などは事前に調べておきましょう。
※各機器の停電時の操作は製品によって異なります。必ずお使いの製品の取扱説明書でご確認ください。

停電が心配な時は冷蔵庫のチェックも

停電時に冷蔵庫が使えなくなると、夏場は特に困ります。「もしかして、今晩停電するかも?」と思った時は冷蔵庫・冷凍庫の中身をチェックして停電時に備えておくと良いでしょう。冷蔵庫の中身は停電してもすぐにダメになるわけではありません。一般的に3時間程度は冷たい状態を保つことができます。

しかし、詰め込みすぎていると、冷気が庫内全体に行きわたらず、冷えが悪くなります。復旧までの間、できるだけ長く保冷状態を保つためにも、無駄な物を入れていないか、確認しましょう。

また、開け閉めを繰り返すと冷気が逃げてしまうため、停電が起きた際には扉の開閉をなるべく最小限にとどめ、できるだけ冷たい状態をキープできるようにします。冷凍庫は冷蔵庫とは逆に、中身が多く詰まっていると、お互いに冷やしあうことで保冷の効果が高まります。

もし、中に空きスペースがある場合は、保冷剤やペットボトルのお茶などを隙間に詰めておくと非常時の備えになります。特に夏は熱中症の危険があるため、保冷剤や飲料を多めに冷凍しておくと、停電時に冷房器具が使えなくなった際にも役立ちます。冷凍庫も中身がしっかり詰まった状態にしておけば、数時間は冷たい状態が保たれるため、停電後は頻繁に開け閉めすることは避けましょう。

台風接近!というニュースを聞くと、気持ちも焦りますが、できることや確認しておくことを確実にやっておくだけでも安心です。最新の気象情報を常にチェックし、早めに行動するようにしましょう。もちろん、台風が去った後は機器の設定を元に戻したり、家のまわりにゴミなどが散乱していないかなどの確認作業も忘れずにおこないましょう。