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犬や猫と暮らす~ペットと快適に暮らすには!

ペットと一緒に快適に暮らすことができる住環境を考えてつくられる住宅をペット共生住宅と呼んだりします。飼い主にとっても、ペットにとっても、快適な空間が提供されます。今回は、ペットと共に暮らすことの良い点を含めて、ペットと一緒に快適に暮らすことができる住環境についてお伝えしたいと思います。

1.ペットと共に暮らすことは、どのような効果をもたらすの?

(1)身体的効果

主に以下のような効果が認められています。

①ペット飼育と社会性について

犬や猫の飼い主は、歩行運動が多く、社会との関係性が良好な状態にあるとされます。

②犬の散歩と飼い主の健康について

犬の散歩は、通常の歩行と同程度の運動強度ですが、運動の継続に有効となります。犬を飼育することにより日々の運動習慣を維持することができるため、飼い主の健康に良い効果をもたらしていると考えられます。

③喘息発生リスクの低下について

乳幼児期にペットとの共生を開始すると、その後の喘息発生リスクが低くなるとされます。

(※Yu Taniguchi, et al. PLOS ONE 2018,2020&2023から引用)

(2)心理的効果

一般的に以下のような効果があるとされています。

①不安感が減少し、ストレスに対処しやすくなること

②思いやりや共感の精神が育まれること

③孤独感が減少すること

④身体活動レベルが上がり、実行機能(計画を立て、課題を遂行する能力)が高まること

⑤学習に課題を抱える子どもの助けになること

2.ペットと暮らすときに、どのような工夫をすると良いの?

(1)建築の工夫

【屋 内】主なポイントは以下のとおりです。

場 所 等

対 策 等

①壁・床

鳴き声や足音などの遮音・防音

②窓・換気口

臭い防止や空気環境の良化などのための空気の流れ

③階段・収納下のスペース

デッドスペースをペットのベッド・トイレ・クロークなどに活用

④床・廊下

水濡れの処理が容易で、滑りにくく、足に優しいフローリング

⑤壁のクロス

傷や汚れがついても、最小部分だけ、貼り替えできるよう、見切りを付けてあらかじめ細かく貼り分け

⑥玄関

出入り口にセーフティゲートを設置、散歩の待機場所としてリードフックを取り付け

⑦浴室・脱衣室

シャンプー・トリミングエリアを設置

⑧居室等

ペットが遊んだり、隠れたりできるスペースを確保、ドアにペット用の出入り口を設置など、人とペットを上手にスペース分け

【屋 外】主なポイントは以下のとおりです。

場 所 等

対 策 等

①玄関

足洗いスペースを設置

②テラス

ペット用サンルームを設置

③庭

脱走防止フェンス等のあるペット用スペースを設置

(2)機器設備の工夫

ペットがお留守番するときにとっても安心で、人も便利に生活できるホームオートメーション設備機器を設置すると良いでしょう。主な機器は以下のとおりです。

①スマート自動給水機・給餌機・トイレ

②空気清浄機(イオン発生機)

③ロボット掃除機

IoT住宅設備:

)遠隔操作で玄関等の施錠・開錠 ⅱ)エアコンの操作 ⅲ)照明のONOFF ⅳ)音響設備の操作 ⅴ)浴室給湯器の操作

⑤見守りカメラ、呼びかけスピーカー、音センサー

⑥セキュリティシステム、ペット健康管理システム

3.ペットと暮らすには、どのような住宅が良いの?

健康のために、ペットにも飼い主にも住宅内の温度管理がとっても大切です。ペットも熱中症になりますし、長時間のエアコンの利用には省エネも考慮する必要があります。そこで、飼い主にとっても、ペットにとっても、快適な住環境を実現できる温熱環境配慮住宅として、ZEH住宅が挙げられます。

(1)ZEH(ゼッチ)住宅

ZEH住宅とは、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギー等を導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した住宅」をいい、

【環境省・資源エネルギー庁】省エネポータルサイトより

図1_エネルギー.png

メリットとして、主に以下のことが挙げられます。

①経済性:光熱費を抑制し、太陽光発電等で売電した場合、利益を得ることも可能です。

②健康性:ヒートショックを和らげることにより、心疾患等を防ぎ、良質な睡眠を得ることも可能です。

③強靭性:災害時等に非常電源として、太陽光発電等を活用することも可能です。

(2)優遇・補助等の制度

ZEH住宅の取得には、様々な優遇・補助等の制度があり、主な制度は以下のとおりです。

①戸建住宅(注文・建売)において、新築する方に対して定額補助:55万円/

(経済産業省・国土交通省連携事業)

※子育て世帯等の場合、(一定の条件を満たすとき):最大60万円/

(環境省・経済産業省・国土交通省連携事業)

②新築住宅において2025年中に入居する等一定の条件を満たす場合、借入限度額:3,500万円(子育て世帯等は4,500万円)、控除率0.7%の住宅ローン減税(所得税)

③直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合において、(一定の条件を満たすとき)贈与を受けた人ごとに1,000万円まで非課税(贈与税)

④【フラット】35S(ZEH)に適合しているとき、借入金利を一定期間引き下げ

(当初5年間、年△0.75_20254月現在)

4.まとめ

今回は、ペットと共に暮らすために、ペットにとっても飼い主にとっても良い住環境について、お伝えいたしました。ZEH住宅をホームオートメーション化して、様々な優遇等を活用して、お得にエコな健康住宅で最良の友となるペットたちと暮らしてみてはいかがでしょうか?

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