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間取り・デザイン

猫目線でつくる!至福の猫専用部屋

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愛猫家にとって、猫は家族の一員。かわいい猫のために、猫専用部屋を用意したいと考える人も多いでしょう。ただし人間にとっての良い部屋が、猫にとっても良いとは限りません。猫の部屋は猫の習性や嗜好を考慮したものにしてあげることが大切です。
習性や嗜好と照らし合わせながら、これから家を建てることを検討している方は、猫が喜ぶ猫専用部屋についても考えていきましょう。

猫はとってもマイペース

自由気ままで、こびないのが魅力の猫。もともと、単独行動で狩りをする生き物だった猫は、自分のことを自分で決める、独立心の高い生き物です。また、夜行性で日中の大半は寝ています。猫が活発になるのは主に明け方と夕方で、これは狩りの成功率が上がる時間帯だからだそうです。

単にマイペースなだけでなく生活時間が人と大きく異なるため、動きたいときに人の力を借りず、自由に動き回れるのがベスト。猫専用部屋には猫が自分で出入りできる専用ドアは必須ですね。

猫が喜ぶ部屋づくりのため大事にしたい三つの視点

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猫の習性から、大事にしたいことを三つご紹介します。

注意点1 窓は「熱中症」以外にも注意を

猫は日向でのお昼寝が大好きです。猫のために、大きな窓を設置してあげたいと思う人も多いでしょう。ただし、大きな窓は部屋の温度を上げる原因にもなります。夏は熱中症の恐れもあるため、必ずしも窓が大きいことがベストとは限りませんので注意しましょう。

また、猫は縄張り意識の強い生き物です。窓の外についても縄張り意識が及ぶ場合があるため、「窓の外の塀が外猫のお散歩コース」「鳥が窓の近くに止まる」「窓から犬が見える」などの懸念があるときは、曇りガラスにする、窓の位置をずらすなどの工夫をして、猫専用部屋をリラックスできる空間にしてあげましょう。

注意点2 トイレは清潔が第一

きれい好きの猫は、清潔なトイレが不可欠です。こまめに猫砂を替えるためにも、猫専用部屋に猫砂収納があると便利です。ドア付き収納なら、猫がいたずらすることもありません。また、換気扇や空気清浄機などを設置して臭いがこもらないようにしましょう。開けておける小窓を利用する方法もありますが、隙間から猫が脱走する恐れがあります。防犯上のリスクも生じるため、慎重に配置しましょう。

猫専用部屋だと目が届かずに、猫砂の掃除が遅れる可能性もあります。空間に余裕があれば二つ設置してトイレが汚れるのを防ぐのもいいでしょう。なお、トイレの設置場所は猫専用部屋にこだわる必要はありません。排泄に気が付きやすい人間のトイレへ設置するのもお勧めです。

注意点3 肥満は万病の元!運動ができる工夫を

猫も運動不足で肥満になることがあります。猫にとっても肥満は万病の元ですので、肥満予防のためにも運動ができる環境を整えてあげなければなりません。猫専用部屋が狭いことを心配している人も、大丈夫です。もともと猫は木に登って外敵から身を守ったり狩りをしたりしていたそうです。広さよりも、猫が上下運動できるお部屋を目指してみてください。

例えば、高いところを悠々と歩けるキャットウォークを部屋に施工したり、上ったり下りたりして遊べるキャットタワーを設置したりする方法があります。特別な施工が難しい場合は、「段差のある家具を配置する」などして立体的な空間をつくり、遊びながら運動できるようにしてあげましょう。

うちの猫は特別甘えん坊!特殊なケースの注意点

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本来単独行動を好む猫ですが、なかには甘えん坊な性格の猫もいます。そんな例外のケースでは、次のような点に気を付けてあげましょう。

リビングや寝室など人の気配がある部屋の隣に猫専用部屋をつくってあげると、さみしがり屋の猫も安心するでしょう。壁をガラス張りや格子にして飼い主の顔が見えるようにするのもお勧めです。
猫専用ドアの扉を外して、いつでも飼い主をのぞけるようにしてあげてもいいですね。

特別さみしがり屋でなくとも、住環境が変わるとやはり不安になるもの。引越しの際は以前から使っていた毛布やキャットタワーなどを置いてあげて、新しいお部屋に早くなじむようにしてあげましょう。さらに引っ越してしばらくは、いつも以上に積極的にスキンシップを取り、気持ちを安定させてあげたいところです。

なお、猫が快適に暮らせる環境づくりについては、下記の記事もご参照ください。

新築の家で猫と暮らしたい!快適な環境をつくるためのポイントは?

猫の気持ちに寄り添った部屋にしてあげよう

飼い主と仲良しの猫でも、やはり人間とは異なる生き物です。猫独自の習性や嗜好がありますので、それらを考慮した猫専用部屋を用意してあげましょう。