家事の負担はママばかりでいいの?夫に家事をしてもらうコツとは
家事に協力的な男性は以前より増えてきてはいるものの、まだまだ多くの家庭では女性に負担が大きくかかっているようです。では、どうすれば夫が家事に協力してくれるのでしょうか。
今回は、夫婦の家事負担の実情と、夫に家事をしてもらうコツについてご紹介します。
最近の夫婦の家事分担事情は?
株式会社マクロミルが実施した「2018年 共働き夫婦の家事分担調査(定量調査編)」によると、共にフルタイムで働く夫婦1,000名に家事の分担状況について聞いた結果、「妻がほとんど担う」が約27%、「妻が主だが、夫も少し分担」が約38%で、合わせて約64%の家庭では妻が主体となって家事を行っていることが明らかになりました。※百分率表示は四捨五入の丸め計算を行っています
また、家事分担の理想の比率を「夫50%妻50%」としている回答の割合が最も大きかったものの、現実の分担比率は、「夫10%妻90%」との回答の割合がトップ。理想と現実の間には大きなギャップがあることが分かります。
妻がフルタイムで働く共働き世帯ですらこの数字ですから、専業主婦世帯においては、ほぼ100%を妻が担っている世帯が多いことが予測できます。
一方この調査では、若い世代ほど家事の分担が進んでいることも明らかになっており、少しずつ改善の方向へは進んでいるようです。
さらに、同調査のインタビュー編「2018年 共働き夫婦の家事分担調査(インタビュー調査編)」では、夫の家事分担比率が高い家庭では、あらかじめ分担について話し合ったり、お互い感謝し合ったりするなど、しっかりコミュニケーションが取れているということが明らかになりました。この辺りが家事の負担を平等にするための解決の糸口になりそうですが、改善策を考える前にまずは夫が家事をしない理由を考えていきましょう。
夫が家事をしない理由は?
夫が率先して家事に取り組まないのには、次のような理由が考えられます。
「家事・育児は女性がするもの」という根強いイメージ
夫が家事に参加する姿が珍しくなくなってきてはいるものの、まだまだ男性のなかには「家事・育児は女性がするもの」というイメージを持つ人がいます。夫本人がそう思っている場合もあれば、周囲がそういう目で見るのを気にしてしまい、本当はしようという気持ちはあるものの家事に取り組めないケースもあるようです。
仕事が忙しく物理的に家事をする時間が取れない
家事に取り組む気はあっても、仕事が忙しく、物理的に家事をする時間が取れないケースもあります。また、仕事から帰ってきて、家事をしようと思えばできる時間はあっても、疲れていてそういう気が起きないという夫もいるようです。
どう取り組めばいいか分からない
シンプルな理由ですが、家事に取り組もうと思っても、どう取り組めばいいか分からないといった場合も、実は少なくありません。素直に聞いてくれればいいのですが、そうまでして......と思う夫もいるかもしれません。
では、そんな夫たちに家事に参加してもらうにはどうすればいいのでしょうか?
妻のイライラ解消!夫に家事をしてもらうコツ
家事の役割分担をする際に、まず取り組まなければならないのが、わが家の家事を洗い出すことです。妻と夫では、「家事」と捉えている範囲が異なる場合があります。トイレットペーパーの交換や新聞を取りに行くなどのいわゆる「名もなき家事」も含めて、わが家の家事をきちんと把握することが大切です。
わが家で行う家事をすべて洗い出せたら、夫婦それぞれの得意分野や、その家事をする場合の所要時間などを考慮して、お互い不公平感を覚えない形で、分担作業を行っていきましょう。
また、次のような点にも注意しましょう。
具体的にお願いする
役割分担してしまっている家事は問題ないですが、そうでない場合、「家事を手伝ってほしい」「何でもいいから協力して」では、夫は何をしていいか戸惑ってしまいます。「洗濯機を回して」「アイロンをかけて」「ゴミ出しをしてきて」など、やってほしいことを具体的に伝えるようにしましょう。
口出しはNG
家事のやり方を夫が「分からない」と言ってきたら、分かりやすく丁寧に教えてあげましょう。ただし、それ以外のシーンでは口出しは逆効果。
せっかく夫が家事に取り組んでくれたとしても、途中でアレコレと口出ししたりやり方を強要したりすると、夫のモチベーションが下がってしまいます。最悪のケースでは、「じゃあ、お前がやったらいいじゃないか!」と、気分を害してしまうという事態に。家事を任せたら口出ししないことは絶対条件です。妻から見れば慣れない夫の家事は不十分な場合も多いと思いますが、少しずつ上手になるはずです。長い目で見てあげましょう。完璧を求めれば夫も窮屈さを感じて、途中で投げ出してしまいます。
褒める・感謝する
子どもだけではなく大人も褒められると、モチベーションがアップします。また、夫が家事に参加してくれたことに対して、「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えることも大切。夫が家事に参加することは当然と言えば当然なのですが、当たり前という態度で対応されると、やる気がそがれる場合があります。
収納や動線の工夫も有効
例えば「トイレットペーパーなどのストックがどこにあるのかが分かりやすく、かつ取り出しやすく収納されている」、「洗濯機置き場から洗濯物を干すスペースへの移動がスムーズ」など、家事がしやすい収納や動線を意識した住まいなら、夫だけでなく子どももお手伝いしやすいはずです。
これから新築するなら、家事の分担を考慮して設計してもらうのが理想的です。家事分担の具体的な方法はこちらの記事(共働きママ必見!家事をシェアしてゆとりのある生活を送る方法)も参考になりますので、ぜひチェックしてみてください。
家事を家族みんなで楽しめる環境づくりがポイント
できることから少しずつお願いして、感謝の気持ちを伝えれば、夫もきっと積極的に家事をしてくれるようになるでしょう。また、家事がしやすい環境を整えるのも賢い方法です。夫だけでなく、妻自身の家事負担を軽減することにもつながります。夫婦2人で炊事がしやすいキッチンや、無駄のない洗濯動線などの工夫にあふれるこちらの施工事例(趣味も家事も、家族みんなで楽しむ家~M様邸~)も参考になりそうですね。